2001 Fiscal Year Annual Research Report
特発性側弯症の病因―遺伝的胸椎前弯・前側弯兎を用いて―
Project/Area Number |
13671548
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
瀬本 喜啓 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (20171358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 一郎 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60330073)
金 明博 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80298760)
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Keywords | 突発性側弯症 / Lordo scoliotic Rabbit(LSR) / メラトニンレセプター / RT-PCR |
Research Abstract |
【目的】LSRにおける脊柱変形とメラトニンおよびメラトニンレセプター(以下レセプター)との関連を明らかにすることであり、血中メラトニン値の測定および脊椎骨におけるレセプターのmPNAの検索を行なった。 【対象と方法】 1)変形進行期(4〜20週齢)のLSR10羽に対し4週毎に血中メラトニン値の測定をPlA法にて行い、正常群と比較した。また同時期にX線撮影を行い、前弯および側弯の角度をCobb法により計測した。 2)4週齢のLSRを屠殺後、頂推を含む脊椎骨を摘出した.PNAを抽出し、脊椎骨におけるレセプターのm-PNAの発現をRT-PCR法により検索した。 【結果】 1)LSRの血中メラトニン値は変形進行期において正常群に比し有意に高値であった(p<0.05)、また、血中メラトニン値と前弯および側弯角に相関関係はみられなかった。 2)脊椎骨組織よりレセプターのmPNAの発現が認められた。 【考察】 LSRにおいて血中メラトニン値は正常群に比し有意に高く、メラトニンの過剰分泌、あるいはレセプター機構の異常によるfeedback作用が考えられた。脊椎骨にレセプターのmPNAの発現が確認できたことは、メラトニンが直接脊椎骨に作用する可能性が考えられた。今後、脊椎骨以外の脊柱構成組織におけるレセプターのmPNAの発現の有無およびLSRと正常群との発現量の比較を検討する必要があると考えている。
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