2003 Fiscal Year Annual Research Report
アグリカナーゼの内因性インヒビターによる慢性関節リウマチ治療のための基礎的研究
Project/Area Number |
13671550
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
吉田 浩二 近畿大学, 医学部, 講師 (60230736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 寛二 近畿大学, 医学部, 教授 (50201744)
仲谷 達也 近畿大学, 医学部, 講師 (40319661)
斉藤 昭夫 近畿大学, 医学部, 講師 (40153788)
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Keywords | aggrecanase-1 / α1-antitrypsin / α1-antichymotrypsin / 酵母two-hybrid |
Research Abstract |
関節軟骨の基質の主たる構成成分はタイプIIコラーゲンとプロテオグリカン(その90%がアグリカン)である。アグリカンの分解に関わる酵素として従来からよく研究されてきたのはマトリックスメタロプロテアーゼであった。しかし、最近では変形性関節症や関節リウマチ(RA)に関連した軟骨変性(アグリカンの分解)に関与する主要な酵素はaggrecanase-1(agg-1)であることが明らかになりつつある。そこで、本研究ではRAなどの軟骨変性に関与するagg-1の内因性インヒビターを同定し、それを生体内で発現させ、軟骨変性を制御するということを最終的な目的とした。agg-1のcatalytic domainをbaitとして酵母two-hybrid法を行ったところ、agg-1がα1-antitrypsin(AT)やα1-antichymotrypsin(ACT)がpreyタンパク質として同定された。さらに、Agg-1とATの全長cDNAを発現ベクターpSG5に組み込んで、真核細胞COS7に同時にトランスフェクションし発現させ、免疫沈降実験を行ったところ、Agg-1とATは全長タンパク質同士でも結合した。ATやACTはセリンプロテアーゼインヒビターであり、これらはagg-1のような金属プロテアーゼとは反応しないという従来の概念に反する興味深い知見が得られた。 また、本研究遂行中に、細胞外基質を構成するプロテオグリカンの一種であるデコリンのロイシンリッチリピート領域が細胞骨格タンパク質であるfilamin-Aと結合すること、ウシ軟骨細胞に牽引負荷を与えると軟骨細胞表面に存在するヒアルロン酸の低分子化が起こることなどを明らかにした。 今後、in vivoにおいてagg-1の酵素活性にATやACTがどのように関わっているのか、またagg-1の酵素活性をATやACTが阻害するならば、その活性中心ドメインの同定や活性に糖鎖が及ぼす影響などが検討課題になると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Koji Yoshida: "Leucine-rich repeat region of decorin binds to filamin-A"Biochimie. 84・4. 303-308 (2002)
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[Publications] Kenji Yamazaki: "Reactive oxygen species depolymerize hyaluronan : involvement of the hydroxyl radical"Pathophysiology. 9・4. 215-220 (2003)
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[Publications] Kenji Yamazaki: "Cyclic tensile stretch loaded on bovine chondrocytes causes depolymeriz ation of hyaluronan : involvement of reactive oxygen species"Arthritis Rheum.. 48・11. 3151-31518 (2003)