2001 Fiscal Year Annual Research Report
特発性肺胞蛋白症の病勢、及び治療効果を判定・予測する臨床的手法の開発
Project/Area Number |
13671565
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
山田 芳嗣 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30166748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉橋 清泰 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50234539)
中田 光 国立国際医療センター研究所, 呼吸器疾患研究部, 室長 (80207802)
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Keywords | 抗GM-CSF自己抗体 / KL-6 / CEA / AaCO2 / 特発性肺胞蛋白症の病勢 |
Research Abstract |
・サンプルの収集 平成13年度、及びそれ以前の蓄積分を含めて50例〜80例の症例の報告があり、肺胞洗浄液や、血液サンプルの採取承諾を得られた患者の検体を収集した。又その他に、2次性肺胞蛋白症患者、健常ボランティアからのサンプルも採取した。 ・特発性肺胞蛋白症患者における抗GM-CSF自己抗体の定量 特発性肺胞蛋白症(IPAP)患者血清25例、健常ボランティア血清32例、および他の肺疾患患者血清34例を用いて、Sandwich ELISA法を用いた抗GM-CSF自己抗体価を測定した結果、抗体価の平均値が、IPAPは91.0±62.2μg/mlであるのに対し、健常ボランティア、他の肺疾患患者の抗体価は3μg/ml以下であった。この測定法のspecificityの高さを確認し、血清学的診断法として有効であることが証明された。 ・特発性肺胞蛋白症患者の病勢の指標となるパラメータの検定 特発性肺胞蛋白症患者25例、二次性肺胞蛋白症患者6例、健常コントロール6例につき、血液ガスデータや、自己抗体濃度、および各種血清サイトカインの濃度をELISA法を用いて測定した。その結果、KL6(MUC-1mucin), SP-D, SP-A, MCP-1,CEAが、PAP患者では上昇していた。その中で、血清中KL-6,MCP-1,CEAが、肺胞-動脈血酸素濃度解離(AaDO2)と良く相関(P<0.05)しており、またKL-6,CEAが、自覚的呼吸困難と良く相関する一酸化炭素拡散能(%DLCO)と有意に相関する(P<0.05)ことが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Schoch OD: "BAL findings in a patient with pulmonary alvedar proteindsis successfury treated with GM-CSF"Thorax. 57・3. 277-280 (2002)
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[Publications] 内田 寛治: "サイトカインの自己抗体が起こす病体-特発性肺胞蛋白症-"最新医学. 56・6. 1254-1258 (2001)
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[Publications] 寺川 貴裕: "Surfactantの基本構造と病原微生物との結合、マグロファージ貧食"THE LUNG prespectives. 19・4. 458-461 (2001)
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[Publications] 中田 光: "特発性肺胞蛋白症と抗GM-CSF自己抗体"日本胸部臨床. 60sup. S93-S97 (2001)
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[Publications] 内田 寛治: "特発性肺胞蛋白症に対するサイトカイン大量療法の試み"臨床呼吸生理. 33・1. 11-13 (2001)