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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高頻度脳波(600Hz)の臨床麻酔への応用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 13671568
Research InstitutionKANAZAWA UNIVERSITY

Principal Investigator

山本 健  金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60135085)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 坪川 恒久  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (80283109)
Keywords高頻度脳波 / 吸入麻酔薬 / 静脈麻酔薬 / 麻薬 / 痛み
Research Abstract

われわれは,2年間の研究期間中に主としてラットを用いて高頻度脳波(high frequency oscillation HFO)の基礎的な性質,とくに麻酔関連薬剤との関連を中心に実験を進めてきた.ラットでは,坐骨神経刺激時の高頻度脳波は,潜時が10〜25msの5峰性のスパイク様波形を示す.一連の実験により以下のような知見を得た.
1.セボフルランなど吸入麻酔薬を投与すると,HFOは二相性の変化を示す.吸入気中濃度が1〜3%の間では,潜時は次第に延長し振幅は増大する.濃度が3%を超えると潜時はさらに延長し,振幅も減少してやがて平坦化する.
2.フェンタニルなど麻薬では,非常に低濃度でHFOは消失する.このことは,C線維を介する痛みの伝達とHFOには,何らかの関連があることを示していると考えられた.
3.静脈麻酔薬プロポフォールはHFOに影響をあたえなかった.非常に高濃度にするとHFOの潜時は変化せずに振幅が減少した.しかし,この振幅の減少が薬剤の直接的な脳への作用によるものか,血圧低下などを介した間接的な作用であるのかは現在のところ不明である.
4.鎮静剤ミダゾラムは,低濃度では潜時を短縮し振幅を減少させた.その後は薬物濃度をあげてもHFOに変化は見られなかった.
5.ケタミンはHFOには,影響を与えなかった.このことはケタミンの作用部位が視床よりも上位にあることを示していると考えられる.
以上より,HFOは脊髄レベルでの鎮痛作用を持つ薬剤により強い影響をうけることから,痛みの伝達と深い関わりがあることが示唆された.

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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