2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671577
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西村 信哉 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (00263286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妙中 信之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10127243)
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Keywords | 概日リズム / 睡眠 / アクチグラフ / 高照度光 / 心拍変動解析 / 自律神経機能 / 水素ガス / 胃電図 |
Research Abstract |
まず睡眠時間を長期に計測可能かを食道癌一期的根治術予定患者でアクチグラフによる睡眠時間測定を行い、光の自律神経や消化吸収に及ぼす影響は健常被験者で行った。 1)ICU入室予定食道癌根治術患者での術前から長期にわたる睡眠時間の検討 手術3日前より食道癌一期的根治術患者12名に対してアクチグラフを装着し1週間以上にわたり、夜間22時から翌日6時までの8時間での睡眠時間をColeのアルゴリズムを用いて計算した。術前の平均睡眠時間は、手術3日前371分、2日前407分、前日411分であった。術後1日目316分、2日目315分、3日目296分、4日目288分、5日目284分と術前に比べて減少していた。 2)自律神経機能に及ぼす高照度光の影響 健常被験者に朝7時から15時の8時間を明条件(5000ルクス)もしくは暗条件(200ルクス)下で生活させ、その後夜間(23時から翌朝7時)の自律神経機能を心拍変動解析で解析した。平均のHF値はbright群1166ms^2、dim群987ms^2と有意にHF値が大きかった。LFおよびLF/HFの有意差はなかった。夜間5分間隔でHF値を検討し分散分析を行うと23時30分から2時30分の時間帯でbright群はdim群に比べて有意にHF値が大きかった(F=3.86、P=0.013)。昼間の高照度光は夜間の副交感神経活動を活性化させることを示す。 3)高照度光の消化管活動に及ぼす影響(呼気水素ガス分析と胃電図測定) 炭水化物摂取後の呼気の水素ガス分析により、小腸の吸収機能を測定することが可能である。朝7時から15時間までの8時間の明条件(5000ルクス)もしくは暗条件(80ルクス)で生活させた。夕食後夜間の水素ガス排泄量は明条件で有意に低下していた(p=0.012)。胃電図測定から得られた総パワー値は暗条件で食後334.4dBμV、明条件で食後357.7dBμVであり、食後の総パワー値は明条件で有意に増加していた(p=0.033)。昼間の高照度光は、夜間食事後の炭水化物の消化を増強し、胃の動きを活性化することが明らかになった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kwahara R, Nishimura S, Inagaki Y, Taenaka N, Kawahara H: "Actigraphic assessment of the preoperative hypnotic effects of brotizolam and zopiclone"Acta Aneaethsiologica Belgica. 53. 27-31 (2002)
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[Publications] Sone Y, Hyun K-J, Nishimura S, Lee Y-A, Tokura H: "Effects of dim or bright-light exposure during the daytime on human gastrointestinal activity"Choronobiology International. 20(1). 85-95 (2003)
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[Publications] Nishimura S, Hyun K-J, Lee Y-A, Tokura H: "Increase in parasympathetic nerve activity during the nighttime following bright light exposure during the daytime"Biological Rhythm Research. (In press). (2003)
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[Publications] 西村信哉: "睡眠・覚醒のリズムの確保"ハートナーシング. 15(3). 92-97 (2002)
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[Publications] Nishimura S et al.Urban BW, Barann M eds.: "General anesthesia suppress nocturnal melatonin secretion. In Molecular and basic mechanisms of anesthesia"Pabst Science Publishers, Lengerich. 586 (2002)