2002 Fiscal Year Annual Research Report
機能的解剖を応用した勃起能および膀胱機能温存の研究
Project/Area Number |
13671634
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
黒川 公平 群馬大学, 医学部, 講師 (50225281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 英壽 群馬大学, 医学部, 教授 (70110393)
深堀 能立 群馬大学, 医学部, 講師 (90199167)
鈴木 和浩 群馬大学, 医学部, 助教授 (80312891)
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Keywords | 機能解剖 / 勃起能 / 膀胱機能 / 手術 / 温存評価 |
Research Abstract |
学内IRBに申請の上平成14年1月より臨床試験を開始した。対象症例は手術が予定されかつ病勢の進行程度から神経温存(勃起能、膀胱機能)が計画された、膀胱癌・前立腺癌、子宮癌および直腸癌症例である。観察期間は、勃起能温存を伴う場合は術後12ヶ月、膀胱機能温存は術後6ヶ月とした。現在までに、直腸癌21例(男性17例、女性4例)、子宮癌11例、泌尿器科癌2例(膀胱癌、前立腺癌各1例)が登録された。脱落例は直腸癌2例で、再発・進行のため脱落した。 このうち、男性3例、女性7例が、現在までに試験終了した。男性3例は、手術時評価は、勃起能・膀胱機能ともに温存と評価されたが、12ヶ月後の判定では排尿は全例正常であったが、性交可能は1例のみであった。女性は、4/7が手術時、膀胱機能温存と判定され術後6ヶ月の判定も同様であった。残る3/7例は、腹圧排尿で自覚的に不満足な排尿であった。 最近、婦人科および外科では、神経を中枢側で露出し、新しい微小双極電極刺激により、その支配領域を確認後、その神経をマークし確認しつつ温存する術式を採用するようになった。このnavigation方式の導入により、神経温存の確率は非常に改善している。最近4ヶ月以内の男性直腸癌6例では、短期間に性交可能2例で、6例ともに排尿機能は温存された。最近3ヶ月以内の女性例7例では、navigation方式を行った4/4で手術時膀胱機能は温存と評価され、それら症例の短期評価は自覚的にも全例良好である。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Kurokawa K.: "Usefulness of PSA screening in outpatients with bladder cancer : Preliminary results"Int J Urol. 9. 237-240 (2002)
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[Publications] Kurokawa K.: "Salvage external beam radiotherapy for local recurrence without systemic progression or prostate specific antigen recurrence of prostate cancer after initial hormonal therapy : Is it possible to identify patients likely to have good treatment outcomes?"Jpn J Clin Oncol. 32. 466-471 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "機能的解剖を応用した術中勃起神経温存評価の短期結果"泌尿器外科. 15. 928-930 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "特集 私の行っている縫合と吻合の手技3 膀胱・尿道吻合"臨床泌尿器科. 56. 1119-1123 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "前立腺癌 病気と治療法の適応と成績"ホルモンと臨床. 50. 89-96 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "前立腺癌集団検診における年齢階層別PSA基準値の有用性"日本腎泌尿器疾患予防医学研究会誌. 9. 18-19 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "尿路腫瘍(膀胱、腎孟・尿管癌)外来におけるPSAスクリーニング"日本腎泌尿器疾患予防医学研究会誌. 10. 29-30 (2002)
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[Publications] 黒川公平: "前立腺癌をめぐるコンセンサスと論点・局所伸展症例に対する治療戦略"癌と化学療法. 30. 38-42 (2002)
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[Publications] Kurokawa K.: "Preliminary results of a monitoring system to confirm the preservation of the cavernous nerves"Int J Urol. 10. 136-140 (2003)
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[Publications] 黒川公平: "腎疾患最新の治療"前立腺肥大症. 198-200 (2002)