2001 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠に伴う母体循環動態変化において内皮依存性弛緩反応が担う役割に関する研究
Project/Area Number |
13671700
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
坂本 秀一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90242198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 洋 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (20134736)
久保田 俊郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50126223)
麻生 武志 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60093176)
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Keywords | 妊娠 / 末梢血管 / 一酸化窒素(NO) / 内皮依存性過分極因子(EDHF) |
Research Abstract |
妊娠による循環血液量の増加・子宮血液還流量の増加に伴い、母体では循環動態は大きく変化し血流の再分配が行われていると考えられる。そのメカニズムには内皮依存性弛緩が関与している事が考えられる。我々は、ラットにおいて大動脈における内皮依存性弛緩反応が妊娠中期、後期で亢進しており、それが主に一酸化窒素(NO)を介することを明らかにしてきた。(第73回日本薬理学会年会・第52回日本産科婦人科学会総会)。本年度は、末梢抵抗血管における内皮依存性弛緩反応の妊娠各期における変化を検討するため、ラット後肢潅流モデルを作成し、その内皮依存性弛緩反応の妊娠による変化を検討した。末梢抵抗血管では、内皮依存性弛緩反応は、LNAで阻害されず、TEAで阻害されることより、中枢の血管と異なり、内皮依存性過分極因子が主な弛緩因子であると考えられた。また、妊娠により末梢抵抗血管の内皮依存性弛緩反応が亢進しており、これも内皮依存性過分極因子が、妊娠により増強している明らかになった。この結果を、第75回日本薬理学会年会・第52回日本産科婦人科学会総会で発表予定である。
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