2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝カウンセリングのためのデータベース構築に関する研究
Project/Area Number |
13671735
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
永田 行博 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30038806)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 穣 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (90325788)
池田 敏郎 鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (40315437)
|
Keywords | 遺伝カウンセリング / データベース / 染色体異常 |
Research Abstract |
平成14年度は専用のデータベースシステム開発を行なうこととしていたが、予算内での開発外注が平成14年度中には困難となったため、昨年に引き続きハード調整およびフリーウェアによるOS、Webサーバシステムの構築を継続した。Webデータベースシステムは、自施設内でPostgreSQLとPHP言語を用いて簡易なものを構築した。 また、初期の目的をすべて達成することは、時間的・予算的に困難な可能性が出てきた。そのためまず、遺伝カウンセリングの基本データとして特に重要かつ不足している染色体異常(均衡型相互転座、逆位)が子供に不均衡型染色体異常を起こす確立を算出するページを立ち上げることにした。そのアルゴリズムを作成する目的で、複数の論文を検討したところ、推定される確立が方法によって大きく異なっていることが判明した。(日本遺伝カウンセリング学会講演、共同演者、池田敏郎:2003年)複数の方法で推定された確立を表示するようなアルゴリズムを作成したが、より正しい確立を1つ表示する方が実際の遺伝カウンセリングには有用であるので、来年度引き続き検討したい。 また男性側に染色体異常がある場合、正常精子と異常染色体をもつ精子の比を見ることで、児の異常率を推定することが可能であり、既存の論文のデータを収集すると共に、自施設の症例のデータも収集する準備を行なった。このデータは、特に乏精子症で精子1細胞を卵子に受精させる場合には、そのまま正確な確立を示すことができる。現時点では、まだ不十分なデータ量であるため、次年度には臨床的に用いられるレベルにする予定である。
|