2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13671736
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
北脇 城 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00204925)
|
Keywords | 子宮内膜症 / 子宮内膜 / エストロゲン受容体 / アロマターゼ / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
子宮内膜症の病因は未だ明らかではないが、遺伝的因子との関連が指摘されており、近年いくつかの解毒関連酵素遺伝子の遺伝子多型と本症の発生との関連が急速に報告されてきた。本症がエストロゲン依存性に発生増殖することから、我々もエストロゲン関連遺伝子を中心に検討してきた。そして、エストロゲン・レセプターα遺伝子のイントロン1上にある1塩基多型が、本症のリスクに関連することをすでに発表した。 今回の研究においても、学内倫理委員会の承認のもと、個人からの同意のもとに採取した末梢血から得たゲノムDNAを検体として、遺伝子多型と子宮内膜症との関連について検討してきた。現時点において、明らかになったものは下記のとおりである。 1.インターロイキン10遺伝子のプロモーター領域の1塩基多型:-592*CC遺伝子型および-592*Cアリルは、抗carbonic anhydrase自己抗体を持つ子宮内膜症患者において対照群に対して有意に上昇していた。 2.CYP17遺伝子(アンドロゲン生合成酵素チトクロムP450 C17α/C17-20リアーゼをコードする)のプロモーター領域の1塩基多型:子宮内膜症との有意な関連はなかった。 3.CYP19遺伝子(エストロゲン生合成酵素アロマターゼをコードする)のイントロン4の遺伝子多型:4塩基(TTTA)反復遺伝子多型は、子宮内膜症との有意な関連はなかった。しかし、その80塩基上流にある3塩基(CTT)挿入または欠失遺伝子多型は、子宮内膜症群において欠失/欠失の遺伝子型が対照群に対して有意に多かった。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 北脇 城, 楠木 泉, 石原 広章, 小柴 寿人, 門 紀子, 塚本 克美, 本庄 英雄: "「子宮内膜症臨床診断法の向上への努力」-子宮内膜生検組織におけるアロマターゼの発現:子宮内膜症診断への応用"エンドメトリオーシス研究会会誌. 22. 72-76 (2001)
-
[Publications] Koshiba H, Kitawaki J, Ishihara H, Kado N, Kusuki I, Tsukamoto K, Honjo H.: "Progesterone inhibition of functional leptin receptor mRNA expression in human endometrium"Molecular Human Reproduction. 7(6). 567-572 (2001)
-
[Publications] 門 紀子, 北脇 城, 石原 広章, 小柴 寿人, 楠木 泉, 塚本 克美, 本庄 英雄: "子宮内膜症、子宮腺筋症、および子宮筋腫とエストロゲン受容体αの遺伝子多型の関連"エンドメトリオーシス研究会会誌. 22. 181-184 (2001)
-
[Publications] 石原 広章, 北脇 城, 門 紀子, 楠木 泉, 小柴 寿人, 塚本 克美, 本庄 英雄: "GnRHアゴニストおよびダナゾール療法による子宮内膜アロマターゼ発現の抑制"エンドメトリオーシス研究会会誌. 22. 197-200 (2001)
-
[Publications] Kusuki I, Kitawaki J, Ishihara H, Koshiba H, Kado N, Ohshima K, Honjo H: "Immunohistochemical localization of aromatase and apoptosis-associated proteins in ovarian serous cystadenocarcinoma arising from ovarian endometriosis"Europian Journal of Obstetrics and Gynecology and Reproductive Biology. 98(1). 114-118 (2001)
-
[Publications] Kitawaki J, Obayashi H, Ohta M, Kado N, Ishihara H, Koshiba H, Kusuki I, et al.: "Genetic contribution of the interleukin-10promoter polymorphism in endometriosis susceptibility"American Journal of Reproductive lmmunology. 47(1). 12-18 (2002)