2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト卵巣がんの発生・進展に関与する遺伝子座の同定と卵巣がん抑制遺伝子の探索
Project/Area Number |
13671752
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Research Institution | JIKEI UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE |
Principal Investigator |
高倉 聡 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 真 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00287294)
落合 和徳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20152514)
岡本 愛光 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20204026)
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Keywords | 卵巣がん / がん抑制遺伝子 / 染色体欠失 / ヒトゲノム |
Research Abstract |
卵巣がんの発生・進展に関与する遺伝子として多くの(候補)がん遺伝子・がん抑制遺伝子が報告されているが、それぞれの遺伝子異常の頻度はp53遺伝子を除くと低率である。卵巣がんの発生・進展の解明、また、遺伝子治療の開発のためには卵巣がん抑制遺伝子の同定が急務である。本研究では卵巣がん組織での染色体欠失領域より卵巣がん抑制遺伝子を同定することを目的としている。 検体提供者(患者)よりインフオームド・コンセントを得て収集した卵巣がん手術検体(散発性卵巣がん98例)よりレーザーキャプチャーマイクロダイゼクション(LCM)法を用いて選択的に腫瘍部・非腫瘍部を切り出し、同組織からのDNA抽出した。これらのDNAをテンプレートとし、ヒトゲノム上に均等に配置された218個のマイクロサテライトマーカー(Linkage Mapping Set Version. 2 LD20)を用いたフラグメント解析(LOH解析)を行った。 フラグメント解析により1つ以上のローカスでヘミ欠失をきたした染色体の内、最もその頻度が高かったのはp53遺伝子の存在する17p(74%)であった。また、他には5q、5p、8p、13q、14q、14q、17q、18q、22qで高頻度(50%以上)あった。 現在、高頻度に欠失が認められた染色体で詳細な欠失地図を作成するとともに細胞株でのホモ欠失の探索を進めている。その後、欠失領域から(候補)卵巣がん遺伝子の同定を行う予定である。
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