2002 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌におけるIL-12、P53遺伝子治療bystander effectの解析
Project/Area Number |
13671792
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Research Institution | Department of Otolaryngology, Yokohama City University School of Medicine |
Principal Investigator |
佃 守 横浜市立大学, 医学部, 教授 (70142370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 泰弘 横浜市立大学, 医学部, 講師 (20305478)
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Keywords | 頭頸部癌 / 遺伝子治療 / IL-12 gene / 抗腫瘍性 / 抗血管新生阻害作用 |
Research Abstract |
P53遺伝子はadenovirusをvectorとする系を用いていたが、wild typeのP53遺伝子をもつ細胞を検討材料としたためMOIが高く、現在electroporation法で実験を継続中である。 マウス口腔癌由来のNR-S1細胞を用いてHelpes simplex virusをvectorとするmIL-12 geneを作製した。NR-SI細胞をC3Hマウスに移植し、腫瘍局所への直接のmIL-12遺伝子を注入し抗腫瘍性を観察するとともに、化学療法剤UFTまたCDDPとの併用でcomplete responseを認めた。その機序としてapoptosisの誘導、血管新生抑制と局所にCD8+,CD56+細胞の集積を認め、またUFTやCDDP投与による免疫抑制をIL-12遺伝子治療が解除し、化学療法剤との併用効果が出現したと考えられた。さらにIL-12遺伝子治療を受けた群の脾細胞を用いてELISPOTで検索した結果、IFN-γ陽性細胞が増加し、全身的にも遺伝子治療でTh_1優位であることが判明した。以上よりIL-12遺伝子治療は局所、全身の免疫能の亢進のみならず、腫瘍のapoptosis亢進、さらには腫瘍血管新生の抑制によって抗腫瘍性を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M Tsukuda: "Effects of the combined therapy with each IL-2 and IL-12 gene transfected tumer vaccine for head and neck carcinoma"Archives. otolanryngol. Head and Neck Surg.. (accept). (2003)
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[Publications] 佃 守: "頭頸部治療における化学療法の位置づけ"Mebio. 19(4). 121-124 (2002)
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[Publications] 佃 守: "急性期薬物有害反応に対する対策-血液、粘膜、消火器 その他"癌と化学療法. 29(7). 1284-1291 (2002)
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[Publications] 佃 守: "固型がんに対する分子標的療法"血液・免疫・腫瘍. 7(3). 2202-2207 (2002)
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[Publications] 佃 守: "漢方的発想を生かした治療学 耳鼻咽喉科疾患"JIM. 12(4). 355-358 (2002)
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[Publications] 佃 守: "術前化学療法 頭頸部癌"癌と化学療法. 28(12). 1806-1813 (2001)
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[Publications] 佃 守: "JOHNS 頭頸部外科手術"東京医学社. 504 (2003)