2002 Fiscal Year Annual Research Report
コンピューターを用いた顔面神経麻痺アニメーションモデルの作成
Project/Area Number |
13671810
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
村田 清高 近畿大学, 医学部, 教授 (60026945)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 啓 近畿大学, 医学部, 助手 (40298972)
宮下 仁良 近畿大学, 医学部, 助手 (50298973)
川本 亮 近畿大学, 医学部, 講師 (80278720)
|
Keywords | 顔面表情運動 / 他覚的評価 / 3次元的検討 / 眼輪筋 / 口輪筋 |
Research Abstract |
顔面表情運動の他覚的評価に関して、様々な議論があり、またその存在意義に関しても未だ結論が出されていないように思われる。我々はこの問題を解決するため、顔面の動きをパーソナルコンピューターに取込み、これを細かく解析する方法を開発した。これらのコンピューターに入力された画像は様々な画像処理を行うことが可能であるうえに、顔面上に貼ったマーカーの動きを数値化することにより経時的変化を検討することも可能である。さらに、これら各点の移動距離、指定領域の面積の変化を検討することにより客観性のある検討が可能となる。また、顔面表情筋の運動は2次元的な動きだけでなく、3次元的に検討する必要性があり、数台の赤外線カメラを用いて、3次元的に顔面表情運動を検討し様々な成果が得られている。今回の研究は、これまでに得られた3次元的な顔面表情運動に関するデータをもとにコンピューター上で顔面神経麻痺のアニメーションモデルを作成しその動きを再現し繰返し検討することによりそのメカニズムに迫り、臨床的に役に立つ様々な基礎データを得ようとするものである。本研究の3次元的な検討により、2次元的検討のみでは難しかった運動、例えば口輪筋の動き等の顔面表情運動のメカニズムがかなり解明された。今後、アニメーションモデルの作成により、顔面神経麻痺時の顔面の動きがダイナミックに解析できるようになることが期待される。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 浦野圭介: "マルチスライススキャンCTを用いた3D再構築画像による顔面神経の描出"Facial N Res Jpn. 21. 57-59 (2001)
-
[Publications] 吉川 構: "顔面神経麻痺の治療過程の検討-積分筋電図、マーカー法、40点法の比較-"Facial N Res Jpn. 21. 86-88 (2001)
-
[Publications] 浦野圭介: "病的共同運動の客観的評価の検討-積分筋電図、マーカー法の比較-"Facial N Res Jpn. 22. 89-91 (2002)
-
[Publications] 斎藤 啓: "赤外線カメラを用いた頬部・口輪部の動きの検討"Facial N Res Jpn. 22. 92-95 (2002)
-
[Publications] 川本 亮: "コンピューターによる顔面神経麻痺の評価"耳鼻咽喉科臨床. 補册110号(掲載予定).