2001 Fiscal Year Annual Research Report
網膜再生におけるneuron-glia interactionの分子生物学的研究
Project/Area Number |
13671854
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
北野 滋彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30161483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 香織 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10307499)
船津 英陽 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50181441)
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Keywords | 網膜神経節細胞 / グリア細胞 / 虚血 / 興奮性アミノ酸 / 一酸化窒素合成酵素 / 網膜再生 |
Research Abstract |
グリア細胞上に網膜神経節細胞を培養することにより、網膜神経節細胞の長期生存を可能とし、この培養系を用いて、様々な観点からneuron-glia interactionの研究を行った。 グリア細胞上に培養した網膜神経節細胞は、虚血負荷や興奮性アミノ酸毒性に対して濃度依存性に生存率が低下することが明らかとなった。 本研究では、この培養系を用い、一酸化窒素合成酵素阻害剤が虚血や興奮性アミノ酸による細胞毒性に及ぼす効果について検討した。培養グリア細胞における一酸化窒素合成酵素を免疫組織学的に同定したところ、アイソフォームは抗bNOS抗体陽性、抗iNOS抗体陰性であった。一酸化窒素合成酵素阻害剤(Nω-nitro-L-arginine)を前処置にすることで、虚血や興奮性アミノ酸による毒性に対する網膜神経節細胞の生存率に改善が認められた。このことから、虚血や興奮性アミノ酸による網膜神経節細胞死に一酸化窒素の関与が示唆された。 また、網膜再生に関する研究として、毛様体扁平部より採取した細胞をさまざまの条件下に培養した。このなかで、グリア細胞上に培養することにより網膜神経節細胞に類似した形態を持つ細胞が認められた。このことから、網膜の再生、とくに網膜神経節細胞の再生にneuron-glia interactionの関与が示唆された。
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Research Products
(1 results)