2001 Fiscal Year Annual Research Report
歯科および口腔領域での光触媒酸化チタンの応用の検討
Project/Area Number |
13671922
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
渡辺 是久 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50084786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 代志子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (70288075)
槻木 恵一 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (00298233)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン(TiO_2) / 抗腫瘍効果 / 防菌効果 / 口腔癌治療 / 歯科材料 |
Research Abstract |
光触媒反応の生命体への応用は、医学材料や医療器材における殺菌や防菌効果、光触媒微粒子の癌治療への応用等、医学、医療に関連する周辺領域への効果の可能性や実用化への検討が始まっている。本研究では代表的な光触媒であるTiO_2微粒子を用いた口腔癌治療への応用、またTiO_2薄膜の歯科材料へのコーティングによる防菌効果等についての実験的研究を行った。 平成13年度の研究成果 1.光触媒微粒子の口腔癌治療への応用についての検討 1)口腔原発扁平上皮癌由来樹立培養細胞KBcell(以下KB)の培養液中にTiO_2添加後UV照射を行い、経時的なKB細胞数の減少とアポトーシスの有無を検討した結果、対照群と比較してKB数の減少を認めた。 2)ヌードマウス(Balb/C)移植KB固形腫瘍における効腫瘍効果についての検討 TiO_2光触媒微粒子を癌組織に効率よく導入するため、金粒子にTiO_2を付着させた粒子を作成した。さらにこのTiO_2微粒子に抗癌剤等の薬剤を担持した粒子を実験腫瘍組織内に打ち込んだ後、光照射を行って、その抗腫瘍効果を確認中である。さらに薬剤の効果を光によりOn-Offコントロールする治療方法についても予備実験等で検討中である。 2.光触媒反応による防菌効果の歯科材料への応用についての検討 補綴義歯床やチタンインプラント材にTiO_2薄膜のコーティングを行い歯周病原細菌を中心とした口腔感染症に対する防菌効果およびその実用化にむけての討験を行う。
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