2001 Fiscal Year Annual Research Report
顎・顔面領域における多列検出器CTの臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
13671964
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 寿介 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50018371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 礼 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30323992)
小林 富貴子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00153635)
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Keywords | 多列検出器型CT装置 / 螺旋型CT装置 / 放射線被爆 / ボリュームデータ / 被爆量測定 / 三次元立体画像 / 画像診断システム / データ保存 |
Research Abstract |
多列検出器を有するCT装置(multidetector helical CT)の臨床応用は始まったばかりである。多列検出器になったことにより時間短縮だけでなく画像構成や螺旋型CT装置とは性能評価および画像評価法をこれまでの螺旋型CTと比較し検討する必要がある。このため、本年度は多列検出器CTと螺旋型CTとの比較検討についてデータを収集した。螺旋型CT装置は東芝社製Xvigor Realを使用した。対象は広範囲な撮影を要し、三次元立体構築画像の作成を必要とされる顎変形症患者6名である。これらの撮影時間を測定した。また、表面被爆はガラス線量計を用いて計測した。結果は撮影時間について、骨構造の複雑な顔面部ではピッチ2とし、下顎部はピッチ3を併用した撮影設定によりこれまでの撮影方法と比較して17秒短縮することができ、診断に際して遜色ない画像を得ることができた。表面被爆の線量測定について、今回使用したガラス計は数値にかなりのバラつきがありデータとして信頼性に欠ける結果であった。したがって、今後は測定する線量計の機器選択および測定部位や測定方法について方法論を確立する必要があるとこが示された。画像情報の保存について、現在はスライスデータをDICOM形式でパソコン端末に転送してCDに焼き付けている。しかし、装置から収集したデータはボリュームデータである。ボリュームデータは後にさまざまなデータ処理によって有用な画像情報となり得る。このため、今後はボリュームデータの利用法と保存法についても検討しなければならない。
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