2002 Fiscal Year Annual Research Report
顎・顔面領域における多列検出器CTの臨床応用に関する研究
Project/Area Number |
13671964
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 富貴子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00153635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 礼 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (30323992)
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Keywords | 多列検出器型CT装置 / 螺旋型CT装置 / 造影剤 / ボリュームデータ / time density curve / 三次元立体画像 / データ保存 / 画像診断システム |
Research Abstract |
多列検出器CT(以下、MDCT)は従来の一列検出器CT(以下、SDCT)と比較して短時間に目的範囲を撮影できるようになった。さらに、従来より薄いスライス幅の画像が得られる。昨年度、私たちは撮影条件および三次元立体構築の比較検討を行い、MDCTはSDCTに比べて撮像時間の短縮が示された。そこで、撮影時間の短縮に伴う撮影タイミングの設定について検討した。CT装置はSDCTである東芝社製X-Viger Realを用いた。使用した造影剤はイオパミロン300シリンジ100ml。根本杏林堂社製のオートエンハンス自動注入装置を使用した。造影剤注入速度を1.1ml/sec.に設定し、口腔腫瘍を対象にしたTime density curveを作成した。 その結果、造影剤注入後から動脈相のピークは20秒から35秒であった。静脈相では30秒から50秒であった。MDCTでは10数秒以下と非常に短い時間で撮影が終了するために良好な造影コントラストを得るためには撮影時のタイミングを厳密に設定しなければならない。造影剤投与量、注入方法、撮影開始時間などのプロトコールを決定していかなければならない。MDCTの造影検査において同一プロトコールの標準化と再現性が必要と考えられた。また、CT値の上昇をはじめる時間や造影剤到達時間のばらつきが大きいため患者間のTime density curveの変化を極力減少させ、安定したTime density curveが得られることを検証する。
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