2002 Fiscal Year Annual Research Report
In vitroにおけるう蝕実験系の構築とう窩の大きさがう蝕進行に及ぼす影響
Project/Area Number |
13671992
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小松 久憲 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (30002182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 守 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10301889)
小林 洋一 北海道大学, 歯学部附属病院, 助手 (80231322)
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Keywords | う蝕 / pHサイクリング / 脱灰・再石灰化 |
Research Abstract |
齲蝕治療では、カリエスリスクの評価と歯質の再石灰化促進が重要な課題である。 本研究では、カリエスリスクの相違を糖質の摂取量の違いによると仮定して、摂取量が齲蝕の進行にどのような影響を与えるのかを評価できるin vitroにおける齲蝕実験系の構築を進めてきた。最終段階では、細菌を用いて、歯を脱灰させ、その後の再石灰化の程度を確認し、糖質摂取量の影響を調べる齲蝕実験系を確立することを目的にしている。 本年度は、脱灰・再石灰化を繰り返す歯表面を再現できるpHサイクルの自動化を目指して、再石灰化機構を把握できる装置を設定し、この装置を用いて、歯表面pHの変動と歯質の脱灰状態の関連性を検討した。 歯質の脱灰状態は、マイクロラジオグラフを用いて、評価したが、経時的変化を把握できるように歯の薄切試料を作製し、経時的観察を可能にした。また、歯周囲のpHを測定し、適切な流量を決定し、装置の連続運転を可能にするために試料を保存する容器を小さくした。現在まで、pHサイクルの自動化はほぼ完成し、次にpHサイクルの回数とう蝕の進行あるいは再石灰化能を検討し、人口齲蝕装置の信頼性を高めたい。 また、単一細菌による齲蝕実験とは異なるシステムを確立するために、口腔内でプラークを堆積せれる方法を検討したが、装置を口腔内に3,4日装着しても、プラークの量は期待していたほど多くないことが判明した。口腔外で細菌を増殖させるか、装置を装着する協力者を選択するか検討中である。
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