2003 Fiscal Year Annual Research Report
硬組織誘導能を有するムコ多糖含有リン酸カルシウム根管充填材の開発
Project/Area Number |
13672016
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
戸田 忠夫 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (70067023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
好川 正孝 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70148451)
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Keywords | リン酸カルシウムセメント / コンドロイチン硫酸ナトリウム / リン酸四カルシウム / 硬組織誘導能 |
Research Abstract |
リン酸カルシウムセメントのなかで、リン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウム-二水和物との当モル混合物を選択し、この液相をコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む緩衝液で練和する考えはきわめて独創的な試みであると考えている。 リン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウム-二水和物との当モル混合物は固相の緩衝作用を有するので、このリン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウム-二水和物との当モル混合物を緩衝液で練和することによって、硬化過程でそのpHを中性に近い値を維持できる。このことはこのセメントが、生体内で組織に刺激性を示すことなく硬化する極めて生体親和性に優れた性状を呈すると期待された。実験の結果、生体に炎症を引き起こすことなく、さらに、コンドロイチン硫酸を添加したリン酸カルシウムセメントでは硬組織形成を促進する傾向が認められた。根管内では応用した歯髄切断面直下の根管壁に硬組織が添加され、根管は閉鎖された。根尖孔外の歯槽骨欠損部はセメントの吸収に伴う歯槽骨の速やかな再生が認められた。 この研究で評価したリン酸カルシウムセメントには低濃度のクエン酸を含む緩衝液を硬化液として用いていることから、リン酸カルシウム結晶粒子が相互に凝集して結合し、硬化したセメントはアパタイトを形成するがその結晶性が低いという特徴がある。すなわち、硬化過程でのセメント周囲に微細な結晶粒子が残存するために埋入した組織内では初期にマクロファージや多核巨細胞が観察されており、セメント硬化体表面性状を改良する必要があるかもしれない。その一方で、低結晶性のこのセメントは生体吸収性の材料であると言えることは事実であり、骨の再構成にとってこのセメントは有効であると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masataka Yoshikawa, Shigeru Hayami, Tadao Toda: "In vivo estimation of calcium phosphate cements containing chondroitin sulfate in subcutis"Materials Science and Engineering C. Vol.20. 135-141 (2002)
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[Publications] Masataka Yoshikawa, Tadao Toda: "In vivo estimation of periapical bone reconstruction by chondroitin sulfate in calcium phosphate cement"Journal of the European Ceramic Society. Vol.24. 521-531 (2004)