| Research Abstract |
当年度はまず,咬合感覚を下記の4感覚に分け,それぞれに対応した診査システムを開発し,これらを正常被験者3名を対象にテストし、必要に応じて診査システムの改良を行った.
歯根膜感覚:厚さの異なる(8, 12, 16, 20, 24, 28, 32, 36μm)ストリップス(Bausch製Artl-Fol, ARTUS製Registration strips)を用いた歯根膜厚さ分別能の測定
筋感覚:1センチメートル前後の厚さの異なる(8, 8.5, 9, 9.5, 9.75, 10, 10.25, 10.5, 10.75, 11, 11.5, 12mm)ブロック・プラスチック板を用いた筋紡錘の厚さ分別能の測定
顎関節感覚:2センチメートルの開口位を術者の誘導によりとらせ,一度閉口後再度自発的に同じ開口位をとらせその再現性を測定
粘膜感覚:大ピース,小ピースそれそれ5個(円形、楕円形,二角形、四角形、長方形)を用いたステレオグノスティックテスト
次に,咬合感覚異常をもたない正常被験者10名を対象にこれら4つの感覚診査を行いそれらの正常値のプロファイルを導出した.
歯根膜感覚:平均8.8μm,標準偏差6.0133μm,最大18μm,最小4μm
筋感覚:1)テストブロックが厚い時
平均0.821mm,標準偏差0.249mm,最大1.25mm,最小0.375mm
2)テストブロックが薄い時
平均・0.411mm,標準偏差0.2082mm,最大・0.625mm,最小・0.125mm
顎関節感覚:平均・0.191mm,標準偏差0.169mm,最大・0.36mm,最小・0.022mm
粘膜感覚:小ピース正解率平均70%,標準偏差19.8%,最大100%,最小30%
大ピース正解率平均96%,標準偏差12%,最大100%,最小60%
次年度には,咬合感覚異常群からのデタを収集し標準値との比較から検査値としての妥当性を統計的に検証する.
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