2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672048
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Research Institution | HEALTH SCIENCES UNIVERSITY OF HOKKAIDO |
Principal Investigator |
石島 勉 北海道医療大学, 医療科学センター, 教授 (60211041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 雄一 北海道医療大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 助手 (50295903)
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 助教授 (90186669)
平井 敏博 北海道医療大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 教授 (80014273)
木花 八友 北海道医療大学, 歯学部・歯科補綴学第1講座, 助手 (20337033)
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Keywords | クレンチング / 頭位 / 姿勢 / 頚部筋 / 咬合支持 |
Research Abstract |
まず、正常有歯顎者5名を被験者として選択し,随意最大等尺性運動である両側の握力測定を行わせ,咬筋,側頭筋前部および胸鎖乳突筋の筋電図,下顎運動,頭位,重心動揺を同時に記録した.その結果、(1)被験者は身体運動時にクレンチングの発現する群(Clenching group : 3名)と発現しない群(Non-clenching group : 2名)に分類できた.(2)身体運動時の頭位については,Clenching groupでは前屈する傾向が認められたが、Non-clenching groupでは一定の頭位変化は認められなかった.なお,重心動揺については,各分析項目に有意な現象は認められなかった. 次いで、難聴および平衡障害のない正常有歯顎者6名を被験者として、閉眼状態で直立姿勢をとらせ,振り子を用いて右側腸骨稜側面に8.82Jの衝撃荷重を負荷し、頭部動揺,重心動揺,左右咬筋および左右胸鎖乳突筋の筋活動を測定した。なお、咬合条件は、下顎安静時(以下,Rest時),軽度の噛みしめ時,中等度の噛みしめ時,意識的最大噛みしめ時とした。なお、クレンチング強度の規定には,聴覚的フィードバックシステムを用いた.その結果、頭部動揺については,全てのクレンチング時の頚部側屈角最大振幅,頚部回旋角最大振幅および頭部動揺軌跡長はRest時のそれに比べて有意に小さな値を示した(P<0.05).重心動揺については,全てのクレンチング時の重心動揺軌跡長はRest時のそれに比べて有意に小さな値を示した(p<0.05).筋活動量については,クレンチング強度が大きくなるにつれて,胸鎖乳突筋の筋活動量が有意に増大した(p<0.05). 以上の結果から,咬筋と側頭筋は胸鎖乳突筋と共同して,頭部の固定あるいは運動に関与していること、また、身体のバランスを乱すような外力の負荷に対して,クレンチングとこれに随伴する胸鎖乳突筋の筋活動が頭部の固定に関与し,頭部動揺を抑制するとともに,全身の重心動揺を抑制する役割を担っている可能性が示唆された.
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