2001 Fiscal Year Annual Research Report
ジャングルジム構造吸収性骨伝導材を用いた骨組織再生法に関する研究
Project/Area Number |
13672096
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
真野 隆充 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)
上山 吉哉 鳥取大学, 医学部, 助教授 (00168668)
笠井 昭夫 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00335613)
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Keywords | ポリ乳酸 / 骨伝導材 / 吸収性 / 骨組織再生 |
Research Abstract |
本研究の目的はジャングルジム構造の吸収性骨伝導多孔体を開発し,実験動物を用いて当該材料のGBRに基づく骨再生法における有用性を実証することである.具体的には吸収性縫合糸などに臨床応用されているポリ乳酸をジオキサンに溶解,アパタイトを懸濁する.懸濁液を凍結乾燥し,スポンジ状構造体を調整し,加熱処理によりジャングルジム構造の吸収性骨伝導多孔体を開発する. まずアパタイトを混入せず,ポリ乳酸とジオキサンによる多孔体の作製を試みた.ポリ乳酸をジオキサンに溶解後,液体窒素にて凍結し凍結乾燥を行った.この方法では強度に劣る多孔体が作製された.そこでジオキサンに対するポリ乳酸の量を多くしたものおよびポリ乳酸の分子量の大きなものを用いて行った.しかしながら,いずれも同様に強度の劣るものであった. 次に,溶媒をジオキサンからクロロホルムに変更し同様の研究を行った.しかしながら,多孔体は綿菓子状となり実験動物に埋入するに十分な強度を有していなかった. 今回用いたポリ乳酸の分子量は5000,10000であったが,この分子量が作製した多孔体の強度に影響を及ぼしていることが考えられ,さらに大きな分子量のポリ乳酸を用いれば強度を高められる可能性が考えられた. 以上の結果を踏まえて次年度は大きな分子量のポリ乳酸を用いて多孔体の作製を行い,実験動物を用いてその有用性を検討する.また既製のポリ乳酸網目状シートを重ね合わせ,溶媒を用いて溶解接着させることにより多孔体を作製する方法も検討中である.
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