2002 Fiscal Year Annual Research Report
Hotz床併用二段階口蓋形成法の中顔面成長に及ぼす影響に関する3次元的研究
Project/Area Number |
13672142
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
寺田 員人 新潟大学, 歯学部附属病院, 助教授 (00139312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝日藤 寿一 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (90313519)
小野 和宏 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40224266)
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Keywords | 片側性唇顎口蓋裂 / Hotz床 / 二段階口蓋形成法 / 三次元表面形状計画 / 中顔面 / 成長 |
Research Abstract |
本研究の目的は、片側性唇顎口蓋裂患者におけるHotz床併用二段階口蓋形成法の中顔面成長に及ぼす影響について、早期口蓋閉鎖症例および正常咬合者を比較対照にし、非接触型三次元形状計測装置を用いて調べることとした。 平成13年度において、歯槽骨レベルで健側と裂側とに前後的成長の違いが認められるにも関わらず、中顔面部の成長差を解明できなかったため、平成14年度では、各群の年齢構成を9〜19歳と広くし、かつ性別で分け、例数を増やし、研究を進めた。 対象: Hotz床併用二段階口蓋形成法で治療を受けた片側性唇顎口蓋裂患者24名(男性12名、女性12名。以下、二段階法群)、生後2歳以内に一期的に粘膜骨膜弁法により口蓋裂を閉鎖された片側性唇顎口蓋裂患者(男性12名、女性12名。以下、一段階法群)、24名、Class Iの咬合状態を有する非口蓋裂患者(男性12名、女性12名。以下、健常群)24名を対象とした。名群とも、9歳から19歳にわたり、同じ年齢の被験者が含まれる様に構成した。 研究方法: 非接触型三次元計測装置(VIVID700、ミノルタ社製)を用いて顔面部の軟組織を小面から測定した後、三次元解析ソフト(3D-Rugle)を用いて、中顔面表面上に左右各9つの計測点を設定して、矢状面方向の突出量を成長量として計測した。 結果: 中顔面部に相応するalareからsaubnasale付近においては、治療法の影響を受け、成長量は抑制されていた。二段階法群では、健常群に近い成長量を得ていた。健側と患側の成長量に差を調べたところ、一段階法群においてのみ、alareと耳孔との中央より下方のectocanthion直下に部分に左右差が認められた。 結論: Hotz床併用二段階口蓋平成法を用いることで、中顔面部の成長が左右差なく、より自然に近いことが示唆された。
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Research Products
(2 results)