2002 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムPCRを用いたPP患児のfMLP受容体遺伝子の定量・変異解析
Project/Area Number |
13672153
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡田 貢 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10233347)
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Keywords | 前思春期性歯周炎 / 好中球走化性 / fMLP receptor / 遺伝子多型 / ヒトゲノム |
Research Abstract |
歯周病の予防は,歯周病原性細菌の存在およびそれらに対する生体防御機構の解明が為されることにより有効な方法を模索することができる。本研究ではヒト好中球の走化能に関わる遺伝子診断を行うことにより歯周病罹患に対するリスクの一つを判定することである。歯周病に対するリスクを判定することができれば被検者に非常に有益となる。本研究により将来の歯周病に対して歯科医学上非常に有益となると考えられる。 広島大学歯学部ヒトゲノム倫理委員会の承認(第(ヒ)1号)を得て,前思春期性歯周炎の患児およびその同家族の採血を行った。対象は5家族で,研究に際しては文章による説明と同意を得ている。 【方法】 1.好中球走化能試験 末梢静脈血5mlを採取し,直ちに好中球を分離した。fMLP存在下および非存在下で37℃,1時間,炭酸ガス下でincubateした。Zigmond chamber法にて好中球走化能を測定した。 2.RT-PCRによるfMLP receptorの定量 好中球を回収し,total RNA抽出後,real time RT-PCRにてfMLP recentor mRNA量を定量した。G3PDHを対照mRNAとし,その比によってfMLP receptor mRNA量を算出した。 【結果】 1.前思春期性歯周炎に罹患した小児あるいは両親の一方における好中球の走化性は,コントロール群(健康歯肉群)に対して6.7%-64.5%程度しか走化能が認められなかった。 2.fMLP receptor mRNAは,健康歯肉群に比べてfMLP非刺激およびfMLP刺激共に30倍以上合成されていたが,走化能と対比すると正常なfMLP receptor mRNAが合成されていない可能性が示唆された。また,fMLP刺激ではmRNAの産生が抑制されるものも認められた。健康歯肉群でも同様な結果が得られたが,負のフィードバックが働いていることが強く示唆された。 さらに,fMLP receptorの変異解析を行っている。
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