2001 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原性細菌に対する16S rRNA特異プローブの開発
Project/Area Number |
13672155
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鶴田 圭伊子 広島大学, 歯学部, 助手 (10112210)
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Keywords | 歯周病原性細菌 / 16S rRNA / In situ hybridization / 検出法 |
Research Abstract |
歯周疾患の発症進展を研究する上で,歯周病原性細菌の生体からの検出は非常に重要である。本研究の目的は,原核細胞固有の16S rRNA配列を用いて,歯周病原性細菌に対して特異的かつより精度の高い検出法の確立を目指すことである。平成13年度は,16S rRNAの遺伝子情報を収集し,歯周病原性細菌に対する特異的なPCR用のプライマーならびにin situ hybridizationのためのオリゴヌクレオチドプローブを設計する。 遺伝子のデータベースであるEMBLを用いて,Porphylomonas gingivalisやActinobacillus actinomycetemcomitans等の代表的な口腔細菌14菌種を含む68菌種に対する16S rRNAの遺伝子配列を収集した。遺伝子解析ソフトのジーンワークスによりアラインメントを行い,収集した遺伝子配列のホモロジー検索を行い,遺伝子的系統樹を作成した。その結果に基づき,P.gingivalis ATCC33277株ならびにA. actinomycetemcomitansY4株に対して上下流のprimerならびにin situ hybridizationによる検出のためのプローブに適する配列を抽出した。さらに,DNAsysを用いて20merのサイズのprimerの設計と性状のチェック行った。In situ hybridizationのためには50merのオリゴヌクレオチドを設計した。 P. gingivalis ATCC33277株に対して設計した上流2個,下流2個のprimerを用いてPCR反応を行い,primerの特異性を調べた。その中の上下流1組が非常に特異性が高く,目的の配列のみのバンドを確認した。現在は,in situ hybridization用に作成したオリゴヌクレオチドプローブを用いて,fluorescence in situ hybridization(FISH法)反応の検討を行っており,プローブのDIG標識による検出感度の増加を調べ,フルオレッセインやローダミン等の蛍光色素による反応性の違いを蛍光顕微鏡観察により検討している。
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