2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原性細菌に対する16SrRNA特異プローブの開発
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13672155
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鶴田 圭伊子 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10112210)
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Keywords | 歯周病原性細菌 / 16SrRNA / FISH法 / オリゴヌクレオチドプローブ |
Research Abstract |
歯周疾患の発症・進展をする上で,歯周病原性細菌を特異的に生体から検出することは非常に重要である。本研究の目的は,原核細胞に固有の16SrRNA配列を用いて,歯周病原性細菌に対する特異的かつより精度の高い検出方法の確立を目指すことである・平成13年度に口腔細菌14菌種を含む68菌種に対する16SrRNAの遺伝子情報からPorphyromonas gingivalis (Pg)とActinobacillus actinomycetem comitans (Aa)に対する特有の配列を分析し,その配列に基づいた特異的プローブを作製した。平成14年度にはこの特異的プローブを用いたFluorescent in situhybridization (FISH)法の反応条件の検討を行い,特異性の高い反応条件の確立を行った。 最終年度である平成15年度は,作製したPgおよびAaに特異的なオリゴヌクレオチドプローブを用いて口腔内細菌叢からの標的細菌のFISH法による検出を試みた。 被験者の歯肉縁下細菌をペーパーポイントを使用して採取し,Ringer液に懸濁した。菌液に4%パラフォルムアルデヒドを加えて固定後,スライドグラス上に滴下し,風乾固定を行った。この菌体塗抹標本を450CでDIG標識オリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイゼーションを行い,FITC標識DIG抗体と室温にて二次反応を行った。30℃で洗浄液による洗浄を行い,滅菌水で短時間スライドを洗い流して風乾し蛍光封入剤で封入した。Olympus落射型蛍光顕微鏡で検鏡した。その結果,菌叢から標的細菌の検出が可能であった。また,標的細菌の良好な蛍光像が得られた。以上の所見より,本研究で設計したプローブの特異性が実証された。
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