2001 Fiscal Year Annual Research Report
マウスガード使用時における平衡機能の変化についての研究
Project/Area Number |
13672166
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
松本 勝 明海大学, 歯学部, 講師 (00209652)
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Keywords | スポーツマウスガード / 重心動揺 / 咬合状態 |
Research Abstract |
本研究は,平衡機能維持能力の評価法の一つとして重心動揺を計測することにより,平衡機能維持能力と咬合状態との関係を解析する.更にその結果を元に,マウスガードを長期間使用した場合における平衡機能維持能力の変化を調査解析することにより,平衡機能維持能力の向上をもたらすマウスガードの形態を決定することを目的とし,スポーツを行なっているマウスガードの装着経験のない成人を対象として実施した. (1)重心動揺の評価:平衡維持機能の評価として重心動揺距離,重心動揺実行長を測定した.重心動揺距離は,X軸方向1.35cm, Y軸方向3.15cm,重心動揺実行長は73.7cmであった. 咬合状態の評価:一人平均DMF歯数は6.5であり,未処置う蝕,歯冠補綴も少なく比較的良好な状態であると思われた.咬合状態は,総咬合力931.4N,咬合接触面積24.08mm^2,平均咬合圧力39.67Mpa,咬合バランス48.92%であった. (2)解析:重心動揺と咬合状態の各項目についての関係は,重心動揺では重心動揺距離,重心動揺実行長を,咬合状態では総咬合力,咬合接触面積を指標として解析を実施することにした. (3)マウスガード装着1ヶ月後および3ヶ月後:マウスガードを装着した状態で練習をしてもらい,1ヶ月後および3ヶ月後の重心動揺,咬合力および咬合接触面積を測定した.咬合力および咬合接触面積についてはマウスガード装着時と1ヶ月後および3ヶ月後ともに変化は見られなかった.重心動揺については1ヵ月後の測定時には,重心動揺距離,重心動揺実行長ともに減少が見られたが,3ヶ月後にはマウスガード装着時とほぽ同じ値まで増加した. 平成14年度については,カスタムメイドマウスガードを使用し,同様の調査を実施し,市販マウスガードとの比較を行い,マウスガードの種類による改善の違いを評価した上で,マウスガードの咬合面形態の決定を行う.
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