2002 Fiscal Year Annual Research Report
サーモトレーサーを用いた幼若永久歯外傷歯の末梢循環障害に対する研究
Project/Area Number |
13672167
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
向山 賢一郎 昭和大学, 歯学部, 講師 (60190849)
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Keywords | サーモトレーサー / 幼若永久歯 / 外傷歯 / 歯髄血流 / 客観評価 |
Research Abstract |
医学分野においてのサーモグテフィによる診断は数多くなされているが、従来型の機器では冷却装置や冷媒などが必要であり、口腔内に応用するには大きさの点からも困難な状態であったため歯科的には顔面部軟組織に応用する以外、診断手法としては用いられていなかった。しかし精度の向上で温度情報も高精度化し、ようやく口腔内などの微細なエリアに対し測定が可能となった。そこで今回、外見的には判別が不可能な、血流変化を伴う外傷歯の歯髄の生死について、富士通社製サーモグラフィインフラアイ1200を用いて抹消循環血流の障害について検討を行った。 昨年度は測定に必要な基礎データーの収集を目的とし研究目的に同意を得た23歳の成人女性1名、および保護者の了解が得られた10歳女児1名を用いて主に測定環境要因の分析について以下の点を究明した。 1、顔面表層皮膚を用いて、測定室の室温、湿度、光線、風量、室温慣化時間、遮蔽の状態、有無、体位、日内変動などについて最適条件の検索を行った。 2、歯表面温度を阻害する口唇熱、呼気熱の影響を排除させる器具をウルトラフォーマーを用いて作成し、歯冠部の温度測定を行った。 3、冷温負荷試験、運動負荷、歯表面の蓄熱性についての検討を行った。 4、生活歯、非生活歯間の差異について検討を行った。 本年度の研究では昨年度に行った研究において障害となった点を排除すべく測定補助装置の改良を行い、さらに継続的に研究を進めた。さらに計測機器から得られた情報を小型プリンタで出力し、視覚的に画像面からの判別についての最適条件の検討を行った。 さらに当科に外傷の処置を希望して来院した12歳男児に保護者の了解を得た上で、上顎中切歯の歯冠破折、脱臼、および露髄を生じた患歯について通常の処置に付随してサーモグラフィを用いて検索を行った。 これらの結果から、生活歯と非生活歯間における差異について、判別が可能となった。今後は外傷受傷直後の変化が現れにくい時期での検索を追加検討を行う所存である。
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