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2003 Fiscal Year Annual Research Report

日本人における歯周病関連遺伝的リスク因子

Research Project

Project/Area Number 13672201
Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

力丸 哲也  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (10299589)

Keywords歯周疾患 / 病態の個体差 / 抗原提示 / 炎症性サイトカイン / 遺伝子型 / SNPs / HLA-DR / HLA-DQ
Research Abstract

歯周疾患は、感染細菌-宿主相互作用によって惹き起こされる慢性炎症性疾患であり、その病態の多様性は、宿主防御機能の個体差によって規定される。申請者らは、すでにPorphyromonas gingivalisの生きた菌体とともに培養した末梢血単核球中のT細胞の細胞サイズ増大などの活性化を思わせる所見に大きな個体差が存在することを見出し、その反応性がHLA-DRならびにHLA-DQ拘束性である可能性を見出した。
近年、細菌のリポ多糖(内毒素)またはDNAに対する応答性が、炎症性サイトカインのコーディング領域または非コーディング領域の点突然変異によって規定されるという所見が明らかになっており、さらに、これらの遺伝子型が民族によって大きく偏るものであることも知られている。
そこで、申請者らは、この歯周疾患感受性に関わる遺伝的な背景を民族的なバックグラウンドをベースに考察することを目的に、本年度は以下の成果を得た。
ヒト由来の確立された培養細胞株から分離調製したゲノムDNAをテンプレートとして、ミトコンドリアゲノムのD-loop領域の一部をpolymerase chain reaction法によって増幅し、制限断片長多型解析ならびに塩基配列を解読する系を確立した。上述の被検者群においてこれらの手法を適用したところ、これらの塩基配列は高い多様性を示し、IL-1A,IL-1B,TNF-A,TNF-Bに関わるSNPsとの相関は、有意ではなかった。
すなわち、T細胞応答が強い個体は、早期発症型歯周炎患者群において有意に高頻度に見られるHLA型を持っており、さらに、内毒素に対して強い応答の見られる炎症性サイトカインの遺伝子型は有していないと結論された。このことから、本研究で用いたP.gingivalisの生きた菌体に対するT細胞応答は、抗原提示のプロセスの個体差に、より強く規定されている可能性があることが考察された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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