2001 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の長寿を支える食、医療文化の生物検定法を用いた天然物化学での探求
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13672216
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大塚 英昭 広島大学, 医学部, 助教授 (00107385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 永二 琉球大学, 農学部, 教授 (40045117)
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Keywords | ホソバワダン / メガスティグマン / トウダイグサ科 / 抗アレルギー / セスキテルペン |
Research Abstract |
沖縄の有用資源植物開発の一環として、同地で採集した植物の成分検索を行った。カキバカンコノキからはフェノール性化合物の配糖体がえられ、構造を検討した結果アグリコンはフラバノールであった。タイミンタチバナの葉よりメガスティグマンの配糖体が得られた。本植物にはアルブチン関連の化合部物が多量に含有され、美白関係の資源植物になるか検討している。 ホソバワダンは沖縄で料理の妻として用いられる植物である。本植物の成分検索の結果、エキソメチレンを有するグアインタイプのセスキテルペンの配糖体が単離された。本物質は抗細菌活性が報告されている化合物にきわめて類似している。沖縄でも料理の妻が見栄えを良くする添え物ではなく、わさびなどと同様に食品衛生上抗細菌活性を期待して用いられていることが明となった。 さらに、八重山で採集したヒラミカンコノキの成分検索を開始した。そのメタノールエキスの分画には培養細胞を用いたアッセイ系で抗アレルギー活性に関与が示唆されているヒスタミンの遊離阻害活性が認められた。現在この活性成分検索を行っており、幾つかの成分が単離されつつある。 ショウベンノキからはメガスティグマンの配糖体が多数得られ、モッシャー変法などを駆使してその絶対構造を含めて、構造決定を行った。メガスティグマンの配糖体は近年多くの植物より見出されており、植物体内でどのような働きをしているか、また生合成オリジンにも興味がもたれる化合物群である。また不飽和ケトンを有する誘導体にはヒスタミン遊離阻害活性が期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Otsuka et al.: "Glochiflavanosides A-D : Flavanol glucosides from the leaves of Glochidion zeylanicum (Gaerten) A.Juss"Chem. Pharm. Bull. 49・07. 921-923 (2001)
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[Publications] H.Otsuka et al.: "Myrsinionosides A-E : Megastigmane glycosides from the leaves of Myrsine seguinii Lev."Chem. Pharm. Bull. 49・09. 1093-1097 (2001)
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[Publications] Y.Takeda et al.: "New sesquiterpene glucosides from Crepidiastrum lanceolatum"Natural Medicine. 56(in press). (2002)
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[Publications] Q.Yu et al.: "Turpinionosides A-E : Megastigmane glucosides from the Leavesos Turpinia ternata Nakai"Chem. Pharm. Bull. 50(in press). (2002)