2001 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー、プリオン、及びパーキンソン病の治療薬開発の為の構造化学的基礎研究
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13672251
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒田 義弘 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (90093236)
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Keywords | アルツハイマー病 / プリオン病 / パーキンソン病 / αヘリックス / βシート / アミロイド線維 / オリゴペプチド / CDスペクトル |
Research Abstract |
1.Aβ及ぴプリオン蛋白(PrP)のアミノ酸配列からオリゴペプチドを選び出す指標を見つけるために、Naチャンネル関連ペプチド(MP-1A ; Ac-GGQDIFMTEEQK-NH2)をモデルペプチドとしたオリゴペプチドによるα-ヘリックス構造の安定化作用を検討した。その結果、モデルペプチドおよぴオリゴペプチド共にIFMモチーフを有すること、及びペンタペプチドの両端はリジンの場合が最も効果的にモデルペプチドのαヘリックス構造を安定化させる事が分かった。MP-1Aのアミノ酸配列を含むペプチドの構造をNMRによって研究した結果、KIFMKによるαヘリックス構造の安定化には、モデルペプチドそのものがαヘリックス構造を採っている必要がある事が分かった。 2.Aβのアミノ酸配列の中から種々のオリゴペプチド(KVHHQE, EVHHQK, ELVFF, KLVFFAED, KKVGSNE, EDVGSNK)を合成してAβとの相互作用を検討した。ELVFFAKKだけが特異的にAβのαヘリックス構造を不安定化すると共に、βシート構造の割合を増大させてAβの凝集を促進することが分かった。一方、プロリンを含むペプチドLPFFDはAβの二次構造には影響を与えないが、凝集抑制には効果的に作用する事が分かった。 3.PrPのモデルとしてPrP(129-154)およびPrP(192-213)を選ぶと共に、PrP(129に対してはEPMME, EFGNK, KWKK, KWKKE, KEYYE, EYYEK, EYYRKをPrP(192-213)に対してはKNFTK, KTKIE, EIMKE, KEVVKを合成し、相互作用を検討した。PrP(129-159に対してEFGNKとEYYEKはαヘリックス構造を安定化させ、残りはすべて不安定させた。PrP(192-213)に対しては、用いたすべてのオリゴペプチドがそのαヘリックス構造を不安定化した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kazuhide Miyamoto: "Solution structure of the cytoplasmic linker between domain III-S6 and domain IV-S1 (III-IV linker) of the rat brain sodium channel in SDS micelles"Biopolymers. 57・5. 380-393 (2001)
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[Publications] Kazuhide Miyamoto: "Solution structures of the cytoplasmic linkers between segments S4 and S5 (S4-S5) in domains III and IV of human brain sodium Channels in SDS micelles"J. Peptide Res.. 58・3. 193-203 (2001)
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[Publications] Yoshitaka Maeda: "Helix-stabilizing effects of the pentapeptide KIFMK and its related Peptides on the sodium channel inactivation gate peptides"J. Peptide Res.. 58・5. 413-423 (2001)