2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的手法とGFP分子可視化法の併用による受容体構造-機能相関の研究
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13672319
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
中澤 憲一 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 室長 (00198061)
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Keywords | ATP / P2X受容体 / イオン・チャネル / GFP / 分子生物学 / 発現系 / 共焦点顕微鏡 / 膜電流解析 |
Research Abstract |
細胞外アデノシン三リン酸(ATP)により開口するイオン・チャネル型受容体であるP2X2受容体を発蛍光タンパク質であるEGFPと連結させた複合タンパク質を分子生物学的手法により作製した.PX受容体をコードするcDNAを含むpP2X2-Bluescript II SK(-)プラスミドによりP2X2受容体コード配列を2か所のSacIIサイトで切り出しpEGFP-C1プラスミドに連結し,pP2X2-EGFP-C1プラスミドとした.pP2X2-EGFP-C1よりP2X2-EGFPコード配列をPCRにより複製し,これをpBluescript II SK(-)に連結してpP2X2-EGFP-Bluscript II SK(-)とした.pPX-EGFP-C1をリポフェクトアミン法により哺乳動物株細胞であるMCF-7あるいはC6BU-1に導入し共焦点顕微鏡で観察したところ,蛍光が細胞膜部位に特異的に観察された.また,pP2X2-EGFP-Bluscript II SK(-)によりRNAをin Vitro転写し,これをアフリカツメガエル卵母細胞に注入したところ,ATPにより開口するイオン・チャネルの活性が確認された.このイオン・チャネルのATP感受性はP2X受容体と同等であった.異常のことから,EGFP連結型PX受容体は細胞膜まで清浄にトラフィキングされ,かつ正常な機能を保持しており,細胞内分布等の研究に有用であることが示された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nakazawa, K., Ohno, Y: "Modulation by estrogens and xenoestrogens of recombinant human neuronal nicotinic receptors"Eur. J. Pharmacol.. 430. 175-183 (2001)
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[Publications] 中澤憲一: "ATP受容体の構造と機能"生体の科学. 52. 152-157 (2001)
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[Publications] Nakazawa, K., Ojima, H., Ohno, Y.: "A highly conserved tryptophane residue indispensable for cloned rat neuronal P2X receptor activation"Neurosci. Lett.. (in press). (2002)
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[Publications] Nakazawa, K.: "Encyclopedia of Molecular Medicine(T.Creighton)"John Wiley & Sons. 6 (2001)