2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672320
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
深澤 厚子 (益見 厚子) 国立感染症研究所, 安全性研究部, 主任研究官 (70165728)
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Keywords | アセチル化 / 転写因子 / インターフェロン制御因子 / 細胞分化・増殖 |
Research Abstract |
転写因子IRFタンパク修飾(アセチル化)の生物学的意義 A)IRFのアセチル化---組換え体のIRFとヒストンアセチル化酵素(PCAF, p300)を用いてin vitroアセチル化を検討したところ、IRF-1とIRF-2のアセチル化が確認された。 NIH3T3細胞を用いて増殖状態及び増殖停止状態にある細胞を14C-Acetateで標識し,また特異的抗体を用いてIRFのIn vivoでのアセチル化を調べたところ、増殖状態にあるNIH3T3細胞においてIRF-2のアセチル化が確認された。 B)IRFのアセチル化変異体の作成---IRF-2のアセチル化部位をマススペクトル等で決定した。IRF-2のDNA結合領域に高度にアセチル化される部位が見い出された。IRF-2のアセチル化部位を指標にリジン残基をアルギニン残基に変異したアミノ酸置換体(変異体)を作成し、細胞への遺伝子導入実験でIRF-2の転写活性を調べたところ、アセチル化部位変異IRF-2の転写活性化は野生型の50%程度に減少した。このアセチル化変異体IRFを用いてIn vitroでPCAF, p300との結合性また特異的DNA配列への結合性への影響を比較検討したところ、一部の変異体はDNA結合能を減少させた。 C)IRF-2高発現細胞における細胞分化増殖に及ぼす影響について----IRF-2をK562細胞に高発現させた。K562細胞は未処理でP300,PCAFが適度に発現しており、遺伝子導入が比較的行ないやすいことから用いた。IRF-2高発現K562細胞のphenotypeは赤血球細胞に分化している傾向が見られた。IRF-2高発現K562細胞はGATA-1,EpoRの発現がベクターだけを発現した細胞に比べて劇的に上昇していた。IRF-2がK562細胞の赤血球分化に関連する因子を制御している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)