2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672367
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
鈴木 荘太郎 東邦大学, 医学部, 教授 (30102841)
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Keywords | 消化器内視鏡 / クリティカルパス / クリニカルパス / 合併症 / 前投薬 / 静脈麻酔法 / 医療安全管理 |
Research Abstract |
わが国は世界で最多の胃がん死亡頻度を示し、早期発見・早期治療は国家的課題であった。20世紀半ばに開発された胃カメラはX線造影法と併せて、胃がん撲滅の重要な手段となり、活発な研究開発並びに臨床応用が進められた。そして、診断機器として開発された消化器内視鏡は光学機器の発達により治療手段としても発達してきた。しかし、全国的に応用が広まると、内視鏡治療及び検査前投薬による重大な合併症が問題となり、学会における対応がなされているが、医療安全管理及び、専門医療の水準の保持などの視点より、消化器内視鏡におけるクリティカルパス(クリニカルパス)に関する基本的研究の重要事項と考え、本研究を企画した。 平成13年度より、消化器内視鏡関連学会、研究会においてクリニカルパスの検討を継続してきたが、具体的なパスの作成には至らなかった。そこで、研究の第一段階として、医療安全管理の観点から消化器内視鏡の前投薬の効果と必要性がクリニカルパスの基本的事項と考えて調査研究を実施し、その資料を基にして、消化器内視鏡関連学会、技師研究会、関連セミナー、各地医師会生涯教育研修などにおける検討を数年間に渡り重ねてきた。その結果、検査前投薬の使用は安全管理およびクリティカルパスの基礎的検討事項であること、および診療介助者である看護師による客観的評価の意義などの価値が認められる方向性が明らかとなった。2004年度には調査結果と数年来の検討の結果を考察として加え、日本病院管理学会雑誌へ投稿した。さらに、学外の研究活動と平行して、東邦大学付属大森病院におけるクリニカルパス委員会、並びに医療安全管理委員会の副委員長の立場から、具体的なクリニカルパスの作成に関与し、消化器内視鏡をはじめ診療各科におけるパス作成を推進した。加えて、付属病院の診療録管理センター長として、電子カルテ化において、クリニカルパスを電子カルテ化する検討にも参画し、2004年度には24診療科において約90疾患のパスを作成、試行し、2005年度には本試行への移行が実現可能な状況に至っている。
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Research Products
(1 results)