2002 Fiscal Year Annual Research Report
癌患者における「生活機能と障害」評価法の開発-WHO国際障害分類第2版の適用による研究
Project/Area Number |
13672370
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
木村 伸也 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (40251293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 弥生 国立長寿医療研究センター, 老人ケア研究所, 部長(研究職) (20168876)
橋詰 玉枝子 愛知医科大学, 医学部, 助手 (60329810)
佐藤 啓二 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20178726)
内富 庸介 国立がんセンター研究所, 支所・精神腫瘍学研究所, 部長(研究職)
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Keywords | リハビリテーション / がん / 全身体力消耗状態 / QOL / ADL / 障害 / 生活機能 |
Research Abstract |
(1)評価記録用紙の作成 日本語への翻訳が終了し、平成14年8月に発表された、WHO国際生活機能分類に基づいて、心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子の各分類コードに基づく評価・記録用紙を作成した。様式は個別の症例毎に用いることができるように留意した。同時に第1レベルから第4レベルの細項目までのコードと評価点を随時記載できるように、各レベル毎の記録用紙を用意し、将来コンピュータソフト上でのデータベース化ができるように準備した。 (2)症例研究 がん患者及び他の疾患・障害(脳卒中、脊髄障害、骨関節疾患、神経筋疾患等)の症例の診療記録を情報源として、評価・記録用紙を用いた測定を2人以上の検者によって実施した。 評価法の検者間信頼性、再テスト信頼性は、概ね良好(一致率0.8以上、κ>0.6)であった。また既存の包括的QOL評価法による結果とも良好な相関が得られた。がんによる種々の障害および他の運動器疾患、神経疾患との評価結果を比較した結果、心身機能・身体構造でがんと他の疾患の間にはコード分布に差が認められた。活動・参加については、より軽度の症例は社会生活に関する活動に間題が多く認められ、より重度の症例ではこれに加えてセルフケアや短距離の移動などにも間題が認められるというように、各疾患種別内での障害の重症度を反映したコード選択と評価点の分布が得られた。以上より、本評価法の信頼性、妥当性および臨床的な有用性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 木村伸也, 橋詰玉枝子, 佐藤渉子, 佐藤啓二: "下肢骨折術後患者に対する病棟歩行訓練の検討"リハビリテーション医学. 39・Suppl. S344 (2002)
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[Publications] 木村伸也, 川上治, 大川弥生,他: "高齢者におけるリハビリテーションに関する認識調査"日本老年医学会雑誌. 39・臨増. 90 (2002)