2001 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインチップ法による消化器系悪性腫瘍の新たな診断マーカーの開発
Project/Area Number |
13672413
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
野村 文夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80164739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝長 毅 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (80227644)
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Keywords | プロテインチップ / ADPリボシル化反応 / 原発性肝癌 |
Research Abstract |
原発性肝癌の大多数をしめる肝細胞癌の腫瘍マーカーとして現在広く測定されているのはα-fetoprotein(AFP)とprotein-induced by vitamin K absence or antagonist-II(PIVKA-II)である。しかし、両者を組み合わせても、早期肝癌の検出率は50%以下であり、あらたな視点からの検討が必須と思われる。ゲノムに対する用語としてプロテオームが登場し、その変動を解析するプロテオミックスが注目されている。最近、surface enhanced laser adsorption/ionization(SELDI)法を応用したmass spectrometryによるprotein biochip technologyが導入され、異なるサンプル間の多種類のタンパク質発現をスクリーニング的に直接比較することが可能となってきた。 本研究は protein chip technology を用いて、原発性肝癌をはじめとする消化器系悪性腫瘍の腫瘍部・非腫瘍部における発現タンパクの差異を系統的かつ定量的に明らかにし、腫瘍部において発現が特異的に変化しているタンパク群を精製・同定し、あらたな腫瘍マーカーの候補タンパクを探るとともに、その測定系を確立することを目的としている。本年度は癌部で発現が特異的に増加している蛋白として、ポリADPリボースポリメラーゼに焦点をあて、その発現増加および自己ADPリボシル化反応の増強が原発性肝細胞癌の診断に役立つか否かを検討した結果、非癌部に比し、癌部におけるポリADPリボシル化反応が亢進していること、ポリADPリボースポリメラーゼ蛋白の発現量も癌部で有意に多いことがあきらかとなった。次年度以降はプロテインチップを用いた網羅的蛋白発現解析をさらに進めていきたいと考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shiobara M: "Enhanced polyadenosine diphosphate-ribosylation in cirrhotic liver and carcinoma tissues in patients with hepatocellular carcinoma"J Gastroenterol Hepatol. 16. 338-344 (2001)
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[Publications] Nomura F: "Effects of chronic alcohol consumpiton on hepatic poly-ADP-ribosylation in the rat. Alcoholism"Clin Exp Res. 25. 35S-38S (2001)
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[Publications] Itoga S: "Polymorphism of the 5'-flanking region of the CYP2E1 gene: An association study with alcoholism"Alcohlism Clin Exp Res. 25. 11S-15S (2001)
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[Publications] He C: "Prevalence of vaccine-induced escape mutants of hepatitis B virus in the adult population in China-Prospective study in 176 restaurant employees"J Gastroenterol Hepatol. 16. 1373-1377 (2001)
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[Publications] 野村文夫: "原発性肝癌の腫瘍マーカー"日本臨床検査自動化学会会誌. 26. 159-165 (2001)