2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヨードシンポーターによる実験的自己免疫性甲状腺炎・唾液腺炎の誘導に関する研究
Project/Area Number |
13672423
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
日高 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30243231)
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Keywords | ヨードシンポーター / 自己免疫性甲状腺炎 / 自己免疫性唾液腺炎 / 橋本病 / シェーグレン症候群 |
Research Abstract |
橋本病患者の約2割は角結膜炎、口内乾燥症などのシェーグレン症候群を合併するが、なぜ合併するのか全くわかっていない。ヨードシンポーター(NIS)が甲状腺のほか唾液腺にも発現していることに注目し、NISをマウスに免疫することによりにより、甲状腺炎および唾液腺炎を発症するかを調べ、ヒトにおける自己免疫性甲状腺炎(橋本病)および自己免疫性唾液腺炎(シェーグレン症候群)、特に両者の合併例におけるNISの病因的役割を明らかにすることが本研究の目的である。平成12年から13年度の科学研究費補助金により作成した、NISを高発現した293細胞をmitcmycin C処理で増殖しないようにした後、Complete Freund's Adjuvantと混和し、CBA/Jマウスそけい部の皮下に投与したグループと、Th1サイトカインを誘導することより甲状腺炎を増強すると予想されるIL-12をそけい部の皮下にNISを発現した293細胞と一緒に投与したグループで、NISを発現していない293細胞で免疫したコントロールグループと比較し検討した予想に反し、すべてのグループにおいて甲状腺および唾液腺にリンパ球浸潤などの炎症所見が認められなかった。また、ヨードシンポーターに対する抗体をradioligand assayで検討したところ、すべてのグループにおいて検出できなかった。以上のことよりNISを高発現した293細胞を用いた免疫方法では自己免疫反応を起こすには十分ではないと判断した。最近、DNAで直接マウスをを免疫するGenetic lmmunizationが行われつつある。NIS同様膜たんぱくであるため、自己免疫反応を誘導しにくかったTSHレセプターをGenetic lmmunizationすることにより甲状腺炎を誘導できたということが最近報告された。したがって、来年度はNISをGenetic lmmunizationすることにより、甲状腺炎および唾液腺炎が誘導できないか検討する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yuki Shimaoka: "Influence of breast-feeding on the production of cytokines"American Journal of Reproductive Immunology. 45・2. 100-102 (2001)
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[Publications] Kiyoshi Watanabe: "Characteristics of experimental autoimmune hypophysitis in rats : major antigens are growth hormone, thyrotropin, and luteinizing hormone in this model"Autoimmunity. 33・4. 265-274 (2001)
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[Publications] Hisato Tada: "Blocking type anti-TSH receptor antibodies detected by radioreceptor assay in Graves' disease"Endocr Journal. 48・6. 703-710 (2001)
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[Publications] Masahiro Kimura: "Anti-CYP2D6 antibodies detected by quantitative radioligand assay and relation to antibodies to liver-specific arginase in patients with autoimmune hepatitis"Clinica Chimica Acta. 316. 155-164 (2002)