2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン-プロテアソーム経路によるCDKインヒビターp21の認識機構の解析
Project/Area Number |
13672430
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 助教授 (70181287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味 邦英 昭和大学, 医学部, 教授 (60053980)
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Keywords | p21 / ubiquitin / His tag / Cyclin kinase inhibitor |
Research Abstract |
Cyclin kinase inhibitor p21の発現レベルは、mRNA発現と蛋白のproteasome(PSM)による分解の双方から制御されている。PSMによる分解はubiquitin(Ub)化が不要との報告があり、p21の分解制御にはp21特有の分子構造が関与する可能性が示唆された。本年度は、pcDNA vector seriesを用いてC末あるいはN末タグのp21 mutant(mut p21)の発現実験を行い、p21分子内にPSM感受性を制御する領域の存在を明らかにした。種々のmut p21をtransfection24h後、2μM lactacystin(lact)を添加し、さらに24h培養後にWestern解析したところ、全長(1-164aa)、1-157、1-147、では、lact添加の有無に関わらず、高レベルの発現を得た。一方、del 21-40、del 41-60の発現においては、lact(-)では検出レベル以下であったが、lact添加により高レベルの発現となった。また、del 61-80ではlact(-)でも高レベル発現が得られ、添加による発現亢進はなかった。P21分子N末における高次構造の要素として15-48aaがαヘリックスを構成する。このヘリックス領域の欠失mutantの解析により、del 26-35がlactで安定化し、一方、del36-48はそれ自体が安定だった。上記現象は、N末、C末タグいずれでも再現された。mut p21はCMV promoterでdriveされており、lactによるP53蓄積は考慮しない。P21分子内には、PSM 20s subunitとの結合領域がC末140-164に報告されているが、今回の結果とは矛盾しない。p21分子の26-35領域がPSM抵抗性に必須であることが明らかとなった。本領域と分解機構の相互作用の解析が今後の課題である。
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Research Products
(1 results)