2003 Fiscal Year Annual Research Report
看護職の医療事故防止プログラム開発に関する日米比較
Project/Area Number |
13672439
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
良村 貞子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10182817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 洋子 北海道大学, 医学部, 助教授 (90162502)
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Keywords | 医療事故 / 看護職者 / リスク・マネジメント / 日米比較 / リスク・マネジャー |
Research Abstract |
各医療施設の看護部は、医療事故防止のための教育プログラムを強化している。看護管理者はこのようなプログラムの必要性を十分認識し、その遂行に努力しているが、ヒヤリ・ハットを含め、日米ともにヒューマン・エラーやシステムに関連した事故内容や事故レベルに大きな変化はみられない。しかし、患者の安全確保がまず看護ケアにおいて優先されるべきとの認識は、看護部の方針・目標にみることができる。 ところで、この看護部の目標を周知させるには、看護職員への集合教育場面や院内掲示だけでは不十分であることが明らかとなった。日常的にも各ナース・ステーションで情報を伝達・確認し、常に意識化させることが必要である。 また、日米ではリスク・マネジャーの役割が異なるが、医療事故防止の観点からもその役割は重要である。日本では、多くの病院で看護師長をリスク・マネジャーに任命している。そこで、新たにリスク・マネジャーとして任命された看護師長がその役割を認識し、効果的なリスク・マネジメント活動を行うための方策が必要となる。リスク・マネジャーの役割強化のためのプログラムを企画し、実践した。その内容として、リスク・マネジャー会議の定期的な開催や事故事例の分析や具体策の検討が有効であった。また、リスク・マネジャー間の事故防止の具体策に関する検討は、リスク・マネジャー自身が、事故防止マニュアルの意義に気づき、その活用方法の検討を進めることにつながった。また、リスク・マネジャー会議での、積極的な事故防止活動を行っているナース・ステーションの紹介も有効であった。このように、リスク・マネジャーがその役割を認識し、各ナース・ステーションで看護職員とともに事故防止目標を設定し、看護職員が目標を達成できるようにその活動をサポートする体制づくりは、看護職者が関与する医療事故の防止に効果があることが明らかとなった。
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[Publications] 児玉真利子, 良村貞子, 一條明美: "臨床におけるリスクマネジメント(1) リスクマネジャーの役割を強化する取り組み"医工学治療. 15・2. 84-88 (2003)
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[Publications] 児玉真利子, 良村貞子, 一條明美: "臨床におけるリスクマネジメント(2) 注射・点滴エラーの分析から"医工学治療. 15・2. 89-93 (2003)
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[Publications] 升田由美子, 一條明美, 良村貞子: "注射準備時の安全・清潔なリキャップ法の検討"北日本学看護学会誌. 6・1. 5-10 (2003)
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[Publications] 良村貞子: "看護学生による患者情報取り扱いの法的問題と教員に求められる対応"看護展望. 29・4. 24-30 (2004)
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[Publications] 佐藤洋子: "医療事故防止と基礎看護教育:看護実践と医療事故要因の検討"NURSE EDUCATION. 4(4). 71-76 (2003)
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[Publications] 佐藤洋子: "医療事故防止と基礎看護教育:カリキュラムの検討"NURSE EDUCATION. 4(4). 80-83 (2003)