2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅重症心身障害児の栄養チューブ留置に関する細菌看護研究
Project/Area Number |
13672463
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
辻野 久美子 山口大学, 医学部, 助教授 (60269157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶺 房枝 琉球大学, 医学部, 助教授 (80045062)
飯野 英親 山口大学, 医学部, 助手 (20284276)
村上 京子 山口大学, 医学部, 講師 (10294662)
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Keywords | 重症心身障害児 / 経管栄養 / 栄養チューブ / 経鼻胃管留置期間 / 感染看護 / 在宅看護 |
Research Abstract |
1.経鼻胃管栄養を行っている重症心身障害児5名(患児A,B,C,D,E)を対象に、適切なチューブ交換時期を検討する目的で、交換のために抜去した留置中の栄養チューブを採取し、細菌学的検査を実施した。 2.患児から抜去したチューブは直ちに冷蔵保存し、数時間以内に細菌検査を行った。チューブを胃内の先端より5cm間隔で計7本(先端より全長35cm)切断し、それぞれのチューブの内側を滅菌綿棒で拭き取り、0.25ml滅菌水に溶解した。この液をBTB寒天培地(極東製薬)、5%羊血液寒天培地(栄研化学)、チョコレート寒天培地(極東製薬)およびCHROM agar Candida(BD)の各培地に滅菌スポイトで1滴ずつ滴下後、白金耳で培地一面に拡散した。BTB寒天培地はO_235℃下に、5%羊血液寒天培地とチョコレート寒天培地は5%CO_235℃下にそれぞれ一夜培養した。CHROM agar CandidaはO_235℃46時間培養し、CRYSTAL(BD)同定キットを用いて同定した。Methicilin resistant Staphylococcus aureus(MRSA)はMRSA Screen Agar(BD)に発育したS.aureusをMRSAと同定した。菌量は半定量的に判定した。 3.検査を実施した患児5名中、口腔・消化管内常在菌ではない細菌が検出されたのは1名(患児E)で、MRSAがチューブ先端5cmの部位に検出された(培地面1/4に発育)。また、消化管内常在菌ではあるが、患児の全身状態によっては重症な致死的感染の原因となるEsherichia coliをEに(培地面に数コロニー)、PseudomonasをDのチューブ先端に認めた(培地面に数コロニー)。 4.患児からのMRSA検出は、人工呼吸器使用に伴う数回の入院が関連していると推察された。 5.患児A,B,C,Dからの検出菌の細菌叢に、著名な変化は認められなかった。 6.Eを除く4名のチューブ留置期間は、全員1週間だった。Eは2〜3週間だった。 7.在宅で経鼻胃管栄養を実施している重症心身障害児について、1週間の経鼻胃管留置期間は適切であることが示唆された。MRSAが検出された患児の経鼻胃管の留置期間と看護ケアは、今後の検討課題である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kumiko Tsujino: "Genetic content in Japanese language nursing textbooks"Research And Theory for Nursing Practice. 17(4). 353-362 (2003)
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[Publications] 辻野 久美子: "バルトネラ感染症(猫にっかき病)における小児遷延性発熱の臨床的意義"山口医学. 52(6). 330-330 (2003)
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[Publications] 辻野 久美子: "在宅重症心身障害児・者の経管栄養に関する調査研究"日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌. 7(2). 197-197 (2003)
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[Publications] 村上 京子: "脳症を呈したバルトネラ感染症(猫引っかき病)の4例"山口医学. 51(16). 209-209 (2003)
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[Publications] 常岡 英弘: "わが国の猫ひっかき病におけるBartonella clarridgiaeの関与について"感染症学雑誌. 76(9). 814-814 (2003)
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[Publications] Kumiko Tsujino: "Genetic content in Japanese language nursing textbooks"Nursing and Health Sciences. 5. 96-96 (2003)
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[Publications] 辻野 久美子: "遺伝看護(遺伝形式,リスクアセスメント)"医歯薬出版. 192(147-155,169-175) (2002)