2001 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患の児と家族のエンパワーメントを支えるコミュニティ・ケア・パッケージの開発
Project/Area Number |
13672476
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Research Institution | College of Nursing Art and Science, Hyogo |
Principal Investigator |
勝田 仁美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (00254475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
来生 奈巳子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (30316054)
松林 知美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (40305701)
福留 留美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (40295754)
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
笹木 忍 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (90326306)
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Keywords | 慢性疾患患児 / エンパワーメント / コミュニティ・ケア / 医療的ケア / 在宅ケア / 退院 / 協働 |
Research Abstract |
慢性疾患の子ども達が、地域において安心して療養生活が送れるよう、地域において子どもと家族がエンパワーメントしセルフケア能力が高まるコミュニティ・ケア・パッケージの試作を目指し、初年度は、主に文献検討と、実際に小児を対象として訪問看護を行っている施設を訪問し現状の聴き取りを行った。 1)文献検討:下欄のキーワードについて、医学中央雑誌、medline、等により文献検索を行った。 エンパワーメントと言う言葉は、1950年代から使われ始め、1980年代からは、看護学、社会福祉領域等で研究が進められているが、小児のエンパワーメントについては皆無であった。小児のコミユニテイ・ケアについては、英国などを中心に発展しているが、我が国においては、地域との連携や他職種との連携、慢性疾患患児の退院後の生活の困難点などの調査研究や事例報告はみられるが、地域においてチーム体制を組んで実施しているところはほとんどなかった。また、コミュニティで看護活動の中核となると思われる訪問看護ステーションにおいて、積極的に小児の障害児や慢性疾患患児を対象としているところも少ない。 2)小児の訪問看護の現状 小児も対象としているところで、数カ所の設置主体の異なる訪問看護ステーションに対し、以下の4点について聴き取りを行った。(1)対象としている子どもの範囲(医療的ケア、慢性疾患、障害児など)と数(2)組織の構成や位置づけ(職員の職種・人数、組織の設置主体、経営・運営など)(3)子どもや家族に行われている活動と活動範囲(4)取り巻く他職種との連携やシステム等介護保険は対象外であるため、その他の保険や制度によってカバーされ、必要なケァをケアマネジャー等を通さず独自の計画を立てたり、親や学校との関わりが重要であったり、小児としての特徴が見られ、訪問を希望する対象者も多くいるという感触があった。 次年度は、文献検討と事前調査に基づき、本研究テーマの概念枠組みを検討し、調査を行う予定である。
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