2003 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患の児と家族のエンパワーメントを支えるコミュニティ・ケア・パッケージの開発
Project/Area Number |
13672476
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Research Institution | College of Nursing Art & Science, Hyogo |
Principal Investigator |
勝田 仁美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (00254475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 一代 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (50364047)
小迫 幸恵 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (20347537)
福留 留美 九州大学, アドミッションセンター, 助教授 (40295754)
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
岡田 和美 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (60364048)
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Keywords | 慢性疾患患児 / エンパワーメント / 自尊感情 / 自己効力感 / 医療的ケア / 自己コントロール感 / コミュニティ・ケア |
Research Abstract |
慢性疾患の子ども達が、地域において安心して療養生活が送れるよう、子どもと家族がエンパワーメントしセルフケア能力が高まるコミュニティ・ケア・パッケージの試作を目指し、3年目は、主に、医療的ケアを必要としている慢性疾患および障害を持つ児と家族の療養生活を支えるエンパワーメントの実態についてインタビュー調査を行った結果を分析し、子どもや家族のエンパワーメントが表れている状況を明らかにするとともに、エンパワーメントにつながる要因を明らかにした。 1)医療的ケアを必要としている慢性疾患および障害を持つ児と家族の療養生活を支えるエンパワーメントの実態調査結果 慢性疾患や障害を持って地域で生活している子どもや家族が退院後の療養生活を獲得していく際に、どのようにエンパワーメントされているのかを明らかにする目的で9組18名の子どもと家族に半構成的面接調査を行った。 医療的ケアを必要とする子どものエンパワーメントが表れている状態としては、(1)納得して医療的ケアを生活の中で継続していること(2)学校に通うことができており学校生活が楽しく感じられること(3)さまざまなことにチャレンジすること。親のエンパワーメントが表れている状態としては、(1)心にゆとりを持つことが出来ることがあった。子どものエンパワーメントにつながる要因としては(1)医療的ケアを必要としていてもありのままの自己存在を確認できること(2)障害・疾病をもっていても個人として尊厳が守られること(3)医療的ケアを必要としていても自分が自立的存在と思えること(4)医療的ケアを必要とする自分は見守られている、があった。親のエンパワーメントにつながる要因としては、(1)親自身は等身大の子どもを認めること(2)親自身が認められること(3)社会と繋がっている感があること(4)子どもの未来の見通しがあること、があった。看護師が行う子ども及び家族へのエンパワーメントとしては、(1)子どもが主体となるような関わりの必要性(2)将来をも超した看護の関わりが求められていることが明らかとなった。看護実践としてはITなども活用しながら、入院中や外来において、医療的ケアをもつ子どもや児を育てる親に対し、自我を強められるような子育ての仕方についての指導や、看護師の直接的関わり方について示唆が得られた。
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