2001 Fiscal Year Annual Research Report
褥瘡の局所環境を整える看護技術-コンピューター使用によるケアアルゴリズムの開発
Project/Area Number |
13672498
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
真田 弘美 金沢大学, 医学部, 教授 (50143920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大桑 麻由美 金沢大学, 医学部, 助手 (30303291)
紺家 千津子 金沢大学, 医学部, 助手 (20303282)
須釜 淳子 金沢大学, 医学部, 助教授 (00203307)
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Keywords | 褥瘡 / 創傷治癒 / 看護 / アルゴリズム |
Research Abstract |
今年度は褥瘡の局所環境を整える看護技術を実践に適応させるためのケアアルゴリズム作成に向けて、まず基盤となる褥瘡部のアセスメントを誰もが行えるように創部カラーツールを作成し、その信頼性と妥当性の検証を行った。 創部カラーツールの作成原案は、当教室の症例データとアンケート調査を基に創部アセスメント項目を抽出した。そして、創傷ケアの専門家(WOC認定看護師、皮膚科・形成外科医を含む)10名をパネラーとし、Consensus methodのNGTに準じた手法を用い、日本の褥瘡の評価基準となる日本褥瘡学会より提案された創評価と分類DESIGNのカテゴリーごとに創部のアセスメント項目を抽出した。その結果、褥瘡初回観察時と継続観察時の時期別で創部カラーツールが作成された。初回観察時には部位と辺縁の観察と、DESIGNからは炎症/感染、肉芽形成、壊死組織、ポケットの4カテゴリーから13項目が抽出された。継続観察時には、DESIGNの全カテゴリーから初回時の項目以外に9項目が抽出され、創部の写真及び説明図を加えた創部カラーツールを試作した。 試作創部カラーツールは、創部の写真を基にパネルに参加しない創傷ケアのエキスパートナースによってツールの内容妥当性を検証し、適切と評価を得た。そして、臨床にて同意が得られた7名の高齢者の褥瘡をエキスパートナース4名と一般ナース3名による評定者間の一致率を項目別と褥瘡別の同一評点率で検証した。このときエキスパートナース1名を基準とした。その結果、項目別では80.0〜100.0%、褥瘡別では平均81.3から100.0%以上と高い一致率であった。以上より、信頼性と妥当性の高い創部カラーツールの作成が終了した。
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