2002 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患を持つ女性の退院後生活のアセスメントツールを看護介入モデルの開発
Project/Area Number |
13672503
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
津田 紀子 神戸大学, 医学部, 教授 (80172021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 由美 神戸大学, 医学部, 助教授 (90284364)
宮脇 郁子 神戸大学, 医学部, 助教授 (80209957)
矢田 真美子 神戸大学, 医学部, 助教授 (10239783)
石川 雄一 神戸大学, 医学部, 教授 (90159707)
中田 康夫 神戸大学, 医学部, 助手 (70295773)
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Keywords | 虚血性心疾患 / 成人女性 / 退院後生活 / 心理的反応 / 循環動態 / 自律神経系活性 / 看護介入モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、心臓カテーテルを受け虚血性心疾患と診断された女性患者に対して、入院中から退院まで、さらに退院後の生活アセスメントツールと退院後の看護介入モデルを作成することである。本年度は全自動循環動態・自律神経系活性解析システム(フラクレット)を用いた生活行動の解析を実験的に行う基礎的研究を目的とした。 (1)13名の健康な成人(22.3±0.4歳)を対象にベッド上足浴の前後にthe State-Trait Anxiety Inventory(STAI)およびthe Profile of Mood States(POMS)を測定し心理的反応の変化を検討した。さらに、フクダ電子多要素心電計およびフクダ電子非観血式血圧計により血圧、心拍を測定し、心電図を携帯型心電図長時間記録器にてテープに記録しフラクレットにてWavelet Transforms of Heart Rate Vanability(WTHRV)の解析をした。その結果状態不安(S-STAI)が足浴後に有意に低下し、POMSの"Tension-Anxiety""Depression-Dejection""Anger-Hostility""Fatigue""Confusion"が有意に低下していた。血圧、心拍には有意な変動はなく、WTHRVによる自律神経系の反応にも有意な変化はみられなかった。このことから、足浴というケアでは身体的な反応の変化はなく安定した心理的な反応が得られることが明らかとなり、虚血性心疾患の急性期に行うケアとして有効であると考えられる。 (2)今後の予定として心疾患を持つ女性患者のインタビューから「家事がしんどい」という言葉が聞かれ、この家事を分析し、実験的に身体への負担度を測定することを準備している。また、入院中の虚血性心疾患を持つ女性にインタビューを実施し、退院後の不安について分析するとともに退院後の虚血性心疾患を持つ女性にインタビューを行い、退院後生活をアセスメントする。看護介入モデルのなかにチーム医療の視点からサポートシステムを構築するモデル試案を作成する。
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