2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13672508
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
竹内 博明 香川医科大学, 医学部, 教授 (40112049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 久恵 香川医科大学, 医学部, 助教授 (20213069)
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Keywords | パーキンソン病 / 健康観 / 主観的QOL / Health Locus of Control / 疾病受容過程 |
Research Abstract |
本研究ではパーキンソン病患者が健康や病気に関して、その原因を自分自身、他者、偶然のいずれに帰属させる傾向があるか、さらに疾病受容過程を明らかにすることを目的として、Health Locus of Control尺度および面接によって調査を行うことにした。そして健康観と主観的QOLや日常生活動作との関連を検討し、これらの要素が疾病受容過程にどのような影響を与えたかを明らかにする。 香川医科大学附属病院に通院中のパーキンソン病患者65名を対象とした。全員研究者と対話が可能であり、痴呆を有さず、研究に協力できる(承諾を得られた)患者であった。診療録より年齢、性別、病歴、合併症、Hoehn and Yahr重症度分類および日常生活動作(Barthel Indexスコア)を調査した。また、主観的QOLの評価は厚生省特定疾患難病の疫学調査班においてとくに神経難病患者のために開発された主観的評価尺度を用いた。この評価尺度では、対象が神経難病患者であることから、疾病や障害の受容や生活に対する満足、志気の3つのカテゴリーがQOLの主観的側面を反映する指標であると考えられた。最大スコアは54点である。さらに健康観の評価は、K.A.Wallstonらによって開発されたMulti-dimesional Health Locus of Control(MHLC)尺度を用いた。健康の信念に関する3つの次元からなり、それぞれの最高得点は36点になる。いずれの調査も患者が外来受診時に直接手渡し、自宅で回答していただき結果を返信用封筒にて郵送していただいた。疾病受容過程に関する情報は診察時の面接調査によって得た。面接内容は自作のフォーマットに記入した。これまでに、得られたデータのコンピューター入力が終了している。今後、統計的な解析を行うべく準備中である。 本研究はアンケート調査で行ったが、人権および利益の保護の取り扱いに十分配慮し、十分なるインフォームドコンセントを行った。
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