2001 Fiscal Year Annual Research Report
分娩時の会陰部損傷による後遺症の実態と会陰部マッサージの効果検討に関する研究
Project/Area Number |
13672520
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
島田 真理恵 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 講師 (10299993)
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Keywords | 会陰切開術 / 会陰裂傷 / 褥婦 / 初産婦 |
Research Abstract |
平成13年度の研究計画に基づき、現在の日本の病産院で経膣分娩時に行われている正中側切開術を受けた初産婦と正中側切開術と同等の会陰損傷である第2度会陰裂傷となった初産婦の後遺症の認識とその経時的変化をそれぞれ明らかにし、2群間には違いがあるのかどうかを明らかにすることを目的に首都圏3病院で分娩した初産の褥婦を対象に自記式質問紙調査を行った。対象者は、会陰切開群71名、第2度会陰裂傷群32名、第1度会陰裂傷群(参考データとして)43名、計147名であった。 初回調査は、産褥4,5日目とし、産褥1および2ヵ月目においても同様な調査を行う縦断的調査を施行した。調査は、平成13年6月〜12月の6ヵ月間であり、現在結果を分析し、平成14年度には、日本衛生学会、日本助産学会等での発表や論文投稿を行う予定である。現在、産褥4,5日目の調査結果として、以下のようなことが明らかとなっている。 1.会陰の痛み・違和感の認識と経時的変化について 分娩当日、1,3日目に感じた痛み、違和感の程度をビジュアルアナログスケールで表してもらった結果では、産褥各日の痛み、違和感に有意差は認められなかった。しかし、分娩当日から3日目の痛み、違和感の推移をみてみると切開群では、その程度の認識に変化が見られないのに対し、裂傷の2群では有意に軽減していた。 2.生活上での支障の比較 切開群では立った姿勢から座る動作および睡眠に関し、支障を感ずる程度が、第1度裂傷群と比較し、有意に高かった。切開群と第2度裂傷群には、有意差は認められなかった。
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