2003 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣に関連した健康障害をもつ思春期の子どものヘルスプロモーションに関する研究
Project/Area Number |
13672530
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Research Institution | Kobe City college of Nursing |
Principal Investigator |
二宮 啓子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (50259305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 浩枝 神戸市看護大学, 看護学部, 助手
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Keywords | 思春期の子ども / 親 / 生活習慣 / 認識の相違 / 自己効力感 / ソーシャルサポート / 看護援助 |
Research Abstract |
平成15年度は、平成14年度に引き続き、生活習慣に関連した健康障害をもつ思春期の子どもと親にペンダーのヘルスプロモーションモデルを用いて看護介入を行い、その有効性を検討した。看護介入前のデータが得られたのは7名であったが、そのうち介入前、介入3カ月後、6カ月後、1年後の4時点のデータが得られたのは5名であった。7名の介入前の行動変容の段階は、熟考前が3名、熟考が1名、実行が1名、維持が2名であった。4時点のデータが得られた5事例の介入後の変化としては、介入前に比べ、3カ月後に自己効力感の得点が増加した者は5名中3名(事例3,5,7)であった。病状の改善が見られた者は5名中3名(事例1,5,7)で、そのうちの1名である事例1は自己効力感の得点が増加していなかった。しかし、子どもが「間食を食べずに我慢できる」「友達にも私、食べないって言った」と発言したり、母親が「以前は隠れて体重を測っていたが、今は私の前で堂々と体重計で測っています」と発言していたことから、自己効力感が上がっているのではないかと考えられた。また、介入1年後では5名中4名に自己効力感の得点の増加が見られ、そのうち3名は病状の改善が見られた。この3名は、いずれも介入前に行動変容の段階が「熟考」以上であり、健康管理上の自分の目標をもっていた。一方、介入前に「熟考前」の段階にいた子どもは、病状の改善が見られなかった。そのため、ペンダーのヘルスプロモーションモデルを用いた看護介入は行動変容の「熟考」以上の段階にいる子どもへの看護介入としては有効であると考えられる。しかし、看護介入3カ月後に病状が改善した者でも、4時点で学校行事や季節などにより、生活行動が変化し、6カ月後、1年後と徐々に病状が悪化していく傾向が見られた。そのため、子どもが生活の変化に適応できるように継続的に看護援助を行うことが必要であると考えられる。
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Research Products
(1 results)