2001 Fiscal Year Annual Research Report
助産サービスの質保証とプライシングに関する実証研究
Project/Area Number |
13672531
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Research Institution | Hiroshima Prefectual College of Health Sciences |
Principal Investigator |
坂梨 薫 広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教授 (60290045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 いずみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (10195977)
成田 伸 広島大学, 医学部, 助教授 (20237605)
水流 聡子 広島大学, 医学部, 助教授 (80177328)
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Keywords | 助産婦 / 助産サービス / 質保証 / プライシング |
Research Abstract |
本年度は、1)熟練助産婦が分娩第1期に行っている助産サービスのスキルの特定するための文献検討とビデオ画像をもとでの分析、2)24時間分娩サービスの質保証を測定するための調査内容の検討を行った。 1)においては、首都圏にある某医療センターの熟練助産婦が24時間体制で行っている助産サービス(分娩第1期)の実態をビデオ撮影し(同意を得た上で録画された3名の産婦をケアしている場面)、その画像の分析からケアの質に影響する「目に見えにくいスキル」(産婦にとっては有効と考えられるスキル)の特定を、熟練助産婦3名、豊富な臨床経験を持つ助産学研究者3名、看護情報学研究者1名で分析した。結果、4つのスキル「見守る」「触れる」「ささやく」「承認する」と2つの機能「情報収集」「産婦の支援」の存在と、スキルは単独または複数の組み合わせの2形態が、また1つのスキルが同時に2つの機能を持つことが確認された。しかし、目に見えにくいスキルであるため投入量の測定という当初予定していた手法を取らず、今後は、ケアを行う助産婦の参加観察とプロスペクティブなインタビューから「目に見えやすいスキル」及び「目に見えにくいスキル」を把握し助産サービスの実態を調査する予定である。 2)については、調査票の内容として必要な項目を検索するため、文献の検討を行い、仮調査票を作成した。調査票はDonabedianの質評価の枠組に基づき、構造としての施設条件、過程としての助産サービス、結果としての母子の状態を含んでいる。助産サービスに関しては、情報収集と支援の機能の「目に見えにくいスキル」と文献から得られた「見えやすいスキル」を項目とした。プライシングに関しては会計カードを用いる予定である。現在、調査施設の依頼は終了し了承は得られている。今後は、助産婦のケアの参加観察・インタビューから更なる検討を行い、調査票の精緻とプレテスト、本調査を行う予定である。
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