2002 Fiscal Year Annual Research Report
江戸時代における瀬戸内海航路及び航海技術についての調査研究
Project/Area Number |
13680009
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
安尾 英昭 大島商船高等専門学校, 練習船大島丸船長, 助教授 (20280456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 道弘 大島商船高等専門学校, 一般科目, 教授
古藤 泰美 大島商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (30132640)
辻 啓介 大島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (50132642)
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Keywords | 江戸時代 / 航海技術 / 海路図 / 船舶 / 航路 / 積荷 / 瀬戸内海 / 海図 |
Research Abstract |
江戸時代の航海技術に関する資料は、各地に海路図のようなものとして残っているが、それらを一括しての経路としての海の道の研究はほとんどない。資料館や博物館などに掲示されている海路図の多くは、当時の重要港を単純に結んだだけで示されているものがほとんどである。 今回、平成13・14年度に収集した資料の中の「船中記」を解読して、その中の主要港や島・暗礁などを海図にプロットして解析を行った。とともに、そのプロットした海図の中に航路を書き入れて、主要港の距離を現在の海図で計測し、「皇国総海岸図」に記載されている距離との関係を調査した。当時の船では、下関〜大阪間を一昼夜休まず航行したとしても、10日以上もかかる計算となる。それだけでなく、当時の船の平均巡航速力が、1.12ノットとかなり遅いうえに、風が悪いときや潮流の速い海域では、風待ち・潮待ちなどで、港に何日も停泊することになり、航海が長期に及ぶことになっていた。 また、当時に瀬戸内海航海の資料として、朝鮮通信使関係の文献を調査することにより、夜間航行時の実態が明らかになった。瀬番船を暗礁等の浅瀬に配置して、その船の上で篝火を燃やすことにより、浅瀬等の位置を明らかにしていた。 中国・四国・九州地区を中心に、資料館・博物館等の所蔵リストを閲覧して、江戸時代当時の、海の海図及び航海技術関連の文献収集を行うことができたので、収集できた資料を幾つかの時代に区分分類して、以下の解析を行う予定である (1)海路図については、現代の海図に写して比較し海路図および古文書の航路に関する内容の検証 (2)古文書の船舶に関する内容の検証および古文書の積荷に関する内容の検証 (3)海路図及び古文書の歴史的背景の研究
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