2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680018
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
櫻井 伸二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20144173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 康男 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60092988)
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Keywords | 上肢帯 / 核磁気共鳴装置 / 投球動作 / 3次元動作解析 / 肩関節 |
Research Abstract |
今年度は方法論の確立を主眼として研究を進めてきた。 成人男子2名を被検者として予備実験を行った。野球ボールを全力で投球させた。その際に、通常の動作分析で用いられる肩峰(肩)や橈骨小頭(肘)に加え、肩甲骨下角、肩甲棘内側縁、鎖骨胸骨端、鎖骨肩峰端、胸骨剣状突起、胸骨柄の皮膚上にもマークを貼付し、2台のビデオカメラを用いて3次元動作解析を試みた。これらの諸点は筋や皮下脂肪が少ない部分を選んだ。ところが、通常の動作分析で用いるよりかなり狭い範囲でしかも多数のポイントの分析を余儀なくされるため、必要な精度が確保できないことが明らかになった。そこで、赤外光を用いた6カメラよりなる反射式自動動作分析装置を用いて、通常より小さなマークの位置追跡を試みほぼ満足できる結果を得られることになった。 次に、動作中の皮膚上のポイントと骨のランドマークとの相対的な位置関係を補正するために、コッキング期や加速期など投球動作中のいくつかの代表的な局面と同様な肢位を被検者にとらせ、核磁気共鳴画像診断装置(MRI)を用いて肩の近辺の撮像を試みた。しかしながら当初使用を予定していた通常の装置では開口部が小さくて、様々な肢位をとらせることができなかった。そこで、オープンタイプの装置を用いて実験を進めることにした。 来年度は今年度の成果を踏まえ、投球動作というダイナミックな運動中の骨や関節の運動を求め、その方法を用いることによって良い投球動作の特徴や、投球に関連して起こる肩関節障害の原因を究明する予定である。
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