2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680022
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
安田 好文 豊橋技術科学大学, 体育・保健センター, 教授 (70126952)
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Keywords | 動脈硬化 / 超音波ドップラー法 / 超音波エコー法 / 相互相関関数 / コヒーレンス |
Research Abstract |
本研究は、動脈硬化の予防に及ぼす運動習慣の影響を検討することを目的とする。そのためには、まず動脈硬化の定量的な評価方法の確立が必要である。これまで、さまざまな動脈硬化の評価指標が提案されてきたが、非侵襲的かつ易操作性で、再現性の高い測定方法は今のところ確立していない。そこで本研究では、動脈硬化の定量的評価に向け、簡便かつ再現性の高い測定法の開発を目指した。まず、市販の超音波ドップラー血流計(DVM-4300、林電気)を改良し、一音源同時2チャンネル測定可能な装置として開発した。また出力信号としては、通常の流速信号(合成波)、およびその正、負分を分離した信号、さらにはドップラー信号が直接出力されるように改良を行った。得られた2チャンネルの流速信号から相互相関法により位相時間を検出するソフトウエアーの開発を、またドップラー信号の場合には、周波数伝達関数およびコヒーレンスによる位相時間検出のためのソフトウエアーの開発を試みた。前者については、2cm以上離れた表在血管において再現性の高い解析が可能であることが明らかとなった。しかしながら、後者においては、予想した解析が難しく、根本的な改良が必要とされる。 一方、超音波エコー診断装置を用いた血管壁変動の位相差から脈波伝播速度を算出するシステムの開発に関しては、地元企業と連携し、10MHzのリニアープローブの2cm離れた2点から250μsごとにパルスを発生させ、その受信波から壁運動を追尾するシステムの開発を完了した。この壁変動の微分波から、壁運動速度を検出し、2点間の位相差を相互相関関数から求める予定であるが、現在その解析プログラムを開発中である。 平成14年度は、未完成となっている測定システムの早期の完成と、ファントムを用いたその精度検証テスト、さらには人を対象とした実験データの蓄積を図る計画である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 安田好文, 小森隆史, 柳田秀記: "超音波ドップラー血流計を用いた局所脈波伝播速度の計測"日本機械学会北陸信越支部第39回期講演会論文集. 027-1. 341-342 (2002)
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[Publications] 小森隆史, 安田好文, 柳田秀記: "超音波装置を用いた血管弾性特性の測定に関する研究"日本機械学会東海学生会第33回学生員卒業研究発表講演会前刷集. 94 (2002)